貧乳でも乳癌になる?早期発見の為に知っておきたい乳がんのメカニズム

2016/12/19

乳癌は、いまや15~20人に1人の女性がかかる病気であると言われています。私も女性なので、不安な気持ちがよくわかります。

癌には不治の病のようなイメージがあるので、乳癌と診断されたらもう治らないのかと思ってしまいますが、実は乳癌は治る確率が高い癌なのです。しかし、残念ながら誰でも治るわけではなく、完治するためには早期発見が欠かせません。

そのためには、なぜ乳癌ができるのかそのメカニズムを理解し、予防・早期発見することが大切です。

また、乳癌はセルフチェックでき、自分で見つけやすいという特徴があります。そこで、万が一に備えてぜひ乳癌の予兆を知っておきたいものです。では、乳癌について詳しく確認しましょう。

遺伝や胸の大きさは関係ある?乳癌になる2つの要因

乳癌とは、乳房にある乳腺に発生する悪性の腫瘍のことです。癌は、DNAに傷がつくことで発生します。DNAに傷がつくのは、細胞が増殖する時です。

通常、異常があるDNAは、修復されて正常に戻ったり死滅したりするものなのですが、たまに異常な状態のまま増え続けることがあります。

異常なまま増え続けた細胞は、やがて癌になります。癌は、遺伝子の異常で起こる病気なんですね。

癌は遺伝子の異常で起こるものなのに、家族に乳癌の人がいる人や、胸が大きい人は、乳癌になりやすいと言われています。一見関係なさそうにも思えますが、それは本当なのでしょうか。本当だとしたら、なぜそう言えるのでしょうか。

では、乳癌になる2つの要因を確認したいと思います。

遺伝によるもの

乳癌になる2つの要因のうちの1つは、遺伝によるものです。

これは、遺伝性乳癌(または家族性乳癌)と言いますが、もともと乳癌の原因となる遺伝子の異常を親から受け継いでいる場合、乳癌を発症する可能性があります。

つまり、遺伝子の異常が偶然起きたのではなく、もともと異常を持っている遺伝子を親から受け継いだ場合は、癌に遺伝が関係すると言えるわけですね。

日本乳癌学会によると、遺伝による乳癌は、乳癌になった人のうち5~10%であると言われています。

乳癌全体の割合から考えると、遺伝が関係してできる乳癌はあまり多くないと言えそうです。

遺伝以外の遺伝子異常によるもの

乳癌になる要因の2つ目は、遺伝以外の遺伝子異常によるものです。先ほどの数字を元に考えると、遺伝以外の要因で乳癌になる人は、全体の90~95%の人だと言えますね。

その理由として、エストロゲンとの関係が指摘されています。ご存知の方も多いと思いますが、エストロゲンは生理後から排卵日にかけて多く分泌されるホルモンで、女性ホルモン、または卵胞ホルモンとも呼ばれます。

エストロゲンは女性の身体の発育を促し、妊娠・出産においてもとても重要な働きをするホルモンです。また、エストロゲンには、乳腺組織を刺激して乳腺細胞の増殖を促す作用もあります。

先ほどお話したように、この細胞の増殖が遺伝子を傷つける要因となり、癌の発症にもつながります。

つまり、エストロゲンに長期間さらされるほど、乳癌になるリスクは高まるわけです。

乳癌に胸の大きさは影響する?

では次に、胸が大きいと乳癌になりやすいのかどうか、確認してみましょう。実は、胸の大きさと乳癌のなりやすさには、今のところ関係が無いと考えられています。

乳房が大きいと乳がんになりやすいと思っている方がいるようですが、乳房の大きさは、脂肪の量でほとんど決まります。

一方、乳がんは乳腺組織にできるのですが、 乳房が小さいから乳腺が少ないというわけでもありませんので、 乳房の大きさと乳がんはほとんど関係ないと考えられいます。

ただ、乳房の大きい人は脂肪が多く、その分しこりが発見しにくいということはあるかもしれません。

引用元:Welcome to 佐野内科ハートクリニック

胸が大きいと、しこりが見つけにくいなどの理由で癌が発見されにくいため、そういう誤解が起こったのかもしれませんね。

それから、閉経後は肥満の人が乳癌になりやすいという事実があるのですが、肥満の人には胸が大きい人が多いため、胸が大きいと乳癌になりやすいという考えが生まれたことも考えられます。

しかし、実は、海外の遺伝子研究会社が行った研究では、胸が大きい人の方が乳癌になりやすいという結果が出ています。

この研究の中で、胸を大きくする遺伝子を7つ特定したのですが、そのうちの3つは乳癌と深く関わりがあることがわかりました。

この研究結果を元に、「胸が大きいと乳癌になりやすい」というのは、遺伝的な乳癌に限ってはそう言える可能性が高いと考えられています。ですが、現段階ではまだ研究途中なので、絶対にそうだという確証は得られていません。

つまり、遺伝による乳癌の場合は胸が大きいと乳癌になりやすく、遺伝性ではない乳癌の場合は胸の大きさと乳癌には関係が無い可能性が高いということですね。

乳癌は、遺伝子の異常で起こるものなんですのよ。乳癌には遺伝性のものもあるけど、遺伝が関係している乳癌は全体の5%~10%と言われてますの。ということは、多くの場合遺伝とは関係なく乳癌になる可能性があるということなんですわ。自分も関係あると意識することで、早期発見につなげられますわよ。

胸の大きい人が乳癌になりやすいという話については、今のところ関係ないと考えられていますわ。ただし、胸が大きいために見つかりにくいなどの関連性は指摘されていますから、注意が必要ですわよ。

乳癌の早期発見のために知っておくべき2つの知識

ここまでで、5~10%の乳癌以外には遺伝はあまり関係ないこと、また現段階では胸の大きさと乳癌の発生率に関係があるとは言えないことを確認しました。ということは、胸の大きさに関わらず、誰もが乳癌になる可能性があるということになります。そこで大切なのが、早期発見をすることです。

乳癌は、早期発見すれば治りやすい癌です。治療実績については、後ほど詳しく確認したいと思います。しかし、早期発見すれば治りやすいにもかかわらず、現状では早期発見ができず、進行してから癌が見つかるケースも残念ですが多いのです。

乳癌を早期発見するためには、下記の2つのことを知識として知っておく必要があります。

  • 乳癌の早期発見のためには、検診を受ける必要があること
  • 乳癌の発生リスクが高い人がいるので、その人は特に気をつけるべきだということ

では、詳細を確認していきましょう。

実はこんなに低い!日本の乳癌検診の受診率

この記事を読まれているあなたは、乳癌の検診を受けたことがありますか?実は、日本では、他国と比較して乳癌検診の受診率がとても低いのが現状です。

乳癌受診率

これは日本医師会が発表したものですが、このグラフを見ると、日本の乳癌検診の受診率がどれだけ低いのかよくわかりますね。

では次に、実際に検診を受けた人の中から、どれくらい癌になっている人が見つかったのかを見てみましょう。検診が行われている5つの癌について、比較したいと思います。

検診を受けた人数が違うので、10,000人の人が検診を受けたと仮定して、その中から癌が見つかった人の人数を見ることで確認しましょう。

検診の種類 10,000人中癌にかかっていた人の人数
胃癌 16人
子宮頸癌 8人
大腸癌 22人
乳癌 32人
肺癌 6人

実は、乳癌は、検診を受けた人の中で癌が見つかった人の割合が一番高い癌なのです。この結果を見ると、乳癌検診を受ける必要性がよくわかりますよね。

乳癌検診は、少なくとも2年に1回は受けましょう。

乳癌検診は2年に1回で大丈夫?

2年に1回の検診と言われるとなんだか回数が少ないようにも思えますが、乳癌検診は日本医師会でも2年に1回受けるようにと案内されています。その根拠となるのは、癌の成長の速度です。

早期の乳癌とは大きさが2cm以下の癌のことなのですが、1cmの癌が2cmになるまでに、通常1年半程度かかります。そこで、2年に1回の検診が勧められるようになったのです。

とはいえ、癌が大きくなる速さには個人差もありますので、後ほどご紹介する自己検診と合わせて行うと、さらに効果的に乳癌を発見することができます。

乳癌検診を受けると自分ではわからない癌も発見できる!

日本医師会によると、乳癌検診は下記のような形で行われます。

乳癌検診の流れ

乳癌検診は、検査が1種類なのではなく、問診や視診・触診、マンモグラフィ検査を組み合わせて行います。

問診では、下記のような内容が聞かれます。

  • 月経の様子
  • 妊娠・分娩の経験や授乳の経験
  • 家族に癌にかかった人がいるかどうか

これらから、癌になりやすいかどうかを判断します。

視診・触診では、乳房を見て異常が無いか、触ってみてしこりがないかなどをチェックします。また、リンパ節の腫れや、乳頭からの分泌物の有無についても調べます。

マンモグラフィ検査とは、乳房を撮影するための専用のX線検査です。しこりになる前の小さな乳癌を見つけることを目的として行われます。

欧米の研究では、マンモグラフィを行うことで、乳癌が原因の死亡者の数を20~30%減らすことができたことが確認されています。

これはかなりの成果ですよね。乳癌検診を受ける人が増えることで、乳癌による死亡者を減らすことができる可能性があることがわかります。

貧乳だと凄く痛いってホント!?マンモグラフィの真実とは?の記事もございますので、ぜひ読んでみてくださいね!

マンモグラフィ以外にもある?乳癌の検査法

日本乳癌学会による説明を元に確認すると、通常受ける乳癌検査にはマンモグラフィ検査が導入されています。その上で、精密検査が必要だと判断された時には、超音波検査(エコー)などを合わせて行います。

先ほどもお話ししたように、マンモグラフィ検査を行うことで、まだしこりとして触れないような早期乳癌を発見することができます。実は、マンモグラフィ検査が導入されるまでには問診と視触診のみで検査が行われていましたが、乳癌による死亡者数を減少させる効果は無かったそうです。

ですが、40歳未満の人の場合、乳腺が発達しているので異常が見つけにくいことがあります。各自治体によって行われる住民健診(集団検診)のマンモグラフィ検査が40歳以上の人を対象としているのには、このような理由があるのです。

そこで、乳腺が発達している40歳未満の人の場合、マンモグラフィ検査ではなく超音波検査(エコー検査)を行うこともあります。集団検診としては行われていませんが、人間ドッグや個別に受ける検診などで受けることが可能です。

ただし、この検査法の場合、良性の変化まで拾ってしまいやすいというデメリットがあります。そのため、超音波検査の有効性については、研究が進められているのが現状で、結果が待たれています。

このように、検診を受けることで初期の乳癌が見つかる可能性は高いと言えます。ですが、決して検査は万能なのではなく、限界があることも確かです。そこで、自分でも乳癌ではないかと普段から注意して生活する必要があります。

中でも、乳癌の発生リスクが高いと思われる人は、要注意です。では、どんな人が乳癌の発生リスクが高いのか、詳しく見ていきましょう。

乳癌の発生リスクが高いのはどんな人?

乳癌の発生リスクが高いのは、下記の人です。

  • 年齢が40歳以上
  • 初潮年齢が11歳以下
  • 閉経年齢が55歳以上
  • 出産経験がない
  • 初産年齢が30歳以上
  • 肥満やアルコールの常習者など生活習慣に問題がある
  • 血縁者に乳癌を発症した人がいる

血縁者に乳癌を発症した人がいる場合、遺伝によるリスクが考えられます。それ以外の条件について、これらの人がなぜ発がんのリスクが高いと言えるのか、理由を確認しましょう。

年齢によるリスクの高まり

下記のグラフは、人口10万人に対する乳癌の患者数を示しています。

年齢での乳癌リスクの高まり

これを見ると、30歳を過ぎたころから乳癌にかかる確率が高くなり、40歳後半で最も可能性が高くなることがわかります。

このグラフのように、これまでの統計から、40歳を超えると乳癌にかかりやすくなるということが知られています。そのため、40歳を超えた人は、特に注意する必要があります。

エストロゲンの影響によるリスクの高まり

月経や出産は、エストロゲンの分泌に関わっています。先ほど確認したように、エストロゲンにさらされる期間が長いほど、乳癌になりやすい傾向があります。

月経がある期間には、子宮内膜を厚くする際にエストロゲンが作用します。そのため、月経がある期間が長いほど、エストロゲンの影響を受けやすいと言えます。

妊娠中は月経が起こらないので、エストロゲンの影響を受けにくくなります。

これまでの統計を元にすると、月経や出産と乳癌には、下記のような関係があると言われています。

月経や出産の経験 乳癌への影響
初潮年齢が14~15歳 13歳以下で初潮があった人より数%乳癌になりにくい
初潮年齢が16歳以上 13歳以下で初潮があった人より30%乳癌になりにくい
閉経年齢が50歳以上 49歳以下で閉経した人より2%乳癌になりやすい
出産経験が無い 出産経験がある人より1.5倍乳癌になりやすい
出産回数が2回 1回の人より5%乳癌になりにくい
出産回数が3回以上 1回の人より30%乳癌になりにくい
初産年齢が25歳~29歳 初産年齢24歳以下の人より1.3倍乳癌になりやすい
初産年齢が30歳~34歳 初産年齢24歳以下の人より1.7倍乳癌になりやすい
初産年齢が35歳以上 初産年齢24歳以下の人より2.2倍乳癌になりやすい

このことについて、この資料を提供している病院では、下記のようにまとめています。

現代の日本女性は、食生活の欧米化によって発育も体格もよくなりました。そのため初経が昔より早く、逆に閉経は遅くなっています。

また、初産年齢の高齢化が進み、若年期に出産を経験しない女性が多くなってきています。子供を産まない、出産回数の少ないという女性も増加しています。

これらがエストロゲンの作用期間を長くして乳がん発生のリスクを高めていると考えられています。
引用元:社会医療法人生長会府中病院

この表を見て、乳癌になりやすい部分に当てはまる項目がある人は、特に注意しましょう。

生活習慣の影響によるリスクの高まり

閉経前にはエストロゲンは卵巣で作られますが、閉経後は脂肪組織で作られます。ということは、閉経後は脂肪が多く付いている肥満の人の方が、エストロゲンにさらされる可能性が高いと言えますね。

次に飲酒についてですが、1日1杯程度の量を飲むのなら問題はありません。しかし、それ以上の量を日常的に飲んでいると、乳癌の発病に影響します。飲む量が多いほど発癌のリスクが高まりますので、お酒はほどほどに楽しみましょう。

喫煙も、乳癌の発生率を上げるので注意が必要です。

うわ、日本の乳癌検診の受診率って、こんなに低いんだ。これは困ったことだね。

検診を受けるとまだしこりになる前の乳癌もわかるっていうし、しかも乳癌は検診がある癌の中でも一番発見率が高いみたいだから、検診を受けることがすごく大切なんだってよくわかったわ。検診は2年に1回が普通なのね。

乳癌って、40歳以上の人とか出産経験がない人とか、発生リスクが高い人もいるんだね。当てはまるところがあるかどうか、チェックしておかないと。

これがあったら乳癌の予兆!7つのチェックポイント

ここまで読まれて、乳癌になるリスクが高いとわかった場合、どうすればいいのかと思われますよね。

1つは、先ほど確認したように乳癌検診を定期的に受けることです。それからもう1つは、自分で乳癌になっていないか、セルフチェックすることです。乳癌は自分で発見しやすい癌なので、乳癌の予兆を知っていれば自分でチェックすることも可能です。

では、乳癌を早期発見するために、乳癌の予兆と言われる7つのチェックポイントを確認してみましょう。

あなたは大丈夫?7つの乳癌の予兆

乳癌を見つける一番のきっかけは、胸を触った時に感じるしこりです。そのしこりは、大きさが1cm程度になると手で触れてもわかるようになると言われていますので、胸にしこりがある場合は要注意です。

さらに、乳癌の治療を行っている『社会医療法人 生長会 府中病院』では、下記の点をしこりが触れる以外の乳癌の予兆として挙げています。

1乳房が異常に腫れてきた
2.皮膚にくぼみや引きつれが見られる
3.乳頭がくぼんでいる
4.乳頭から血液の混じった分泌物がでてきた
5.わきの下に腫れを感じる
6.首やわきの下にグリグリとしたシコリがある
7.乳房が痛みや熱を伴い赤くなってきた
引用元:社会医療法人生長会府中病院

乳癌があると、胸が赤く腫れることがあります。また、乳癌のしこりが胸の表面にある場合、皮膚が引っ張られるのでくぼんだり引きつれたりします。しこりが大きくなることで胸が引っ張られ、乳頭がくぼむこともあります。

血液が混ざった分泌物が乳頭から出る場合、乳管にできた腫瘍から出血しているものが、乳管を通って表に出て来たと考えられます。

乳癌は近くのリンパ節に転移することがあるため、わきの下が腫れたり、わきの下や首にしこりがあったりすると、転移していることが考えられます。リンパ節に転移すると、リンパ液が流れにくくなり、わきの下が腫れます。

乳房に痛みや熱がある場合は、炎症性の乳癌であることが考えられます。

これらの予兆が無いか、しっかりチェックしてみましょう。

普通の乳癌は痛みが無いので要注意!

先ほどのチェックの中で、乳房に痛みや熱がある場合も乳癌の予兆であるとご紹介し、その場合は炎症性の乳癌である可能性があることをお話ししました。実は、この炎症性乳癌は稀な癌で、普通の乳癌では痛みを感じないことが多いので注意が必要です。

炎症性乳癌になると、癌がリンパ管に広がることによってリンパ管が塞がれて炎症が起きます。そのせいで皮膚に痛みを感じたり、熱を持ったりするという症状が出ます。

それに対して普通の乳癌ではしこりがかなり大きくなるまで痛みを感じないことが多いので、しこりがあっても痛まないから大丈夫だろうと考えるのは危険です。むしろしこりがあって痛みを感じる場合、乳腺炎などの良性の腫瘍の可能性が高いと言われています。

とはいえ、絶対にそうだと言い切れるものでもないので、やはり胸のしこりが気になる時は、一度専門医を受診する方が安心ですね。乳腺科を持つ病院がお勧めですが、総合病院の外科などで診てもらうことも可能です。

セルフチェックのやり方

では、チェックするポイントがわかったところで、どのようにチェックすればいいのか、確認しましょう。

1 お風呂の入る前に乳房が鏡に映る位置に立って、まずは右手を後頭部に当て、下記の事をチェックします。

  • 右の乳房の色や形
  • 乳頭からの分泌物の有無
  • 何か変わったことはないか

右が終わったら、左手を後頭部に当てて同じチェックをします。この時、左右の乳房の形が均等かどうかも確認しましょう。

乳癌セルフチェック

2 乳頭の先端に発疹や爛れがないか確認します。さらに、乳頭をつまんで分泌物が出ないかどうかも調べます。

乳癌セルフチェック

3 入浴中に左手を頭に当て、右手の人差し指・中指・薬指をそろえて乳房に当て、指の腹で乳頭を中心として内側から外側に向けて、時計回りでゆっくり撫で、胸にしこりや固まった部分があるかどうか調べます。

もう片方も同様にし、リンパ節に腫れが無いかもチェックします。

乳癌セルフチェック

4 入浴後、仰向けに寝て、3と同じ方法で胸のしこりを調べます。わきの下や乳房の上の部分も同様にチェックします。

乳癌セルフチェック

閉経していない人は月経がきてから7日目、閉経した人は毎月自分で決めた日にセルフチェックを行いましょう。

乳癌は、しこりが触れることで見つかることが多いものなんですけど、中にはしこりが触れる以外の予兆が現れることもあるんですのよ。それを知っておけば、より早い段階で乳癌を発見することも可能ですわ。

乳房の腫れや、皮膚のくぼみなどが予兆になることもありますから、注意して観察することが大切ですわね。乳癌はセルフチェックで見つけることができる癌ですから、定期的にチェックすることを忘れないようにしたいものですわ。

早期発見で完治しやすくなるの?治療実績の紹介

ここまで、乳癌の早期発見が大切だということから、そのための方法をチェックしてきました。

実際に、乳癌は早期発見することで完治しやすくなるのでしょうか?治療実績について、見てみたいと思います。

乳癌の治療実績に関わるのは、乳癌の進行の程度です。

乳癌の進行の程度と治療実績

それでは、乳癌の進行の程度と、治療実績の関係を詳しく見ていきましょう。

乳癌の進行の程度は病期(ステージ)というもので表され、大きく6段階に分けられています。

ステージ 乳癌の状態
Tis期 非浸潤がん(超早期)・パジェット病
0期 検査をしても、しこりが無い状態
Ⅰ期 しこりが2cm以下で転移が無い
Ⅱ期 しこりが2cm以上5cm以下
転移の疑いがある状態(a・bの2段階ある)
Ⅲ期 しこりが5cm以上あり、転移がある状態
または、皮膚や胸壁にしこりが広がっている状態
(a・b・cの3段階ある)
Ⅳ期 しこりの大きさに関わらず、他の臓器に転移している場合

Ⅱ期とⅢ期はそれぞれ状態によって分かれており、転移の状態によってはしこりが小さくてもステージが上になる可能性があります。

そして、病気が発症してから、それぞれのステージで10年間の生存率を出したデータが以下になります。

これは、10年の間に乳癌以外の別の病気をしている人も含めてのデータになりますが、Tis期からⅠ期にかけては約90%近い生存率を示しており、ほぼ完治しているという結果がでています。

また、しこりが5cm以上の大きさであったとしても50%以上の生存率があることから、乳癌は比較的治りやすい病気だということもわかります。

ここで注目すべきは、しこりが小さいほど治る確率が高いという結果です。

しこりが2cm以下であれば、90%近い確率で乳癌は治るということですね。

ただし、転移の有無によっては治る確率が低くなっている点を見逃してはいけません。

現に、しこりが小さくとも他の臓器に転移しているⅣ期の生存率は低くなっています。しこりが小さいというだけで安心はできないので、注意が必要です。

実際の治療実績を見てみると、乳癌が早期発見によって治りやすい癌だということがよくわかりました。しこりの大きさが2cm以下であれば90%近い確率で治ると聞くと、かなり安心感があります。そのためにも、やはり早期発見が大切なんですね。

ただし、転移がある場合は結果が変わってくることもあるそうです。そのことを考えても、早目に見つけることが必要なんだなって思いました。

乳癌は予防できる!気をつけるべき生活習慣とは

先ほど、乳癌には生活習慣も関係していることを確認しました。そこで、乳癌の予防をするために気をつけるべき生活習慣とは何か、見ていきましょう。

食生活

食生活が欧米化したことによって、日本人の体格や発育が良くなっています。しかし、それによって初潮が早くなったり閉経が遅くなったりすることで、乳癌の発症リスクが高まるという問題もあります。

そこで、たまには和食を取り入れるなど、食生活に気を遣うことが必要です。

実は、糖尿病の人は乳癌になりやすいことがわかっていますので、そういった意味からも暴飲暴食は避けるようにしましょう。

また、食べるだけで乳癌の発症リスクを下げられる食品もあります。

先ほど確認したように、乳癌の発症を予防するには、エストロゲンの働きを弱めることが効果的なのですが、それができる食材が、我々のごく身近にありました。ずばり、大豆に含まれる大豆イソフラボンです。

この大豆イソフラボンは、体内に入るとエストロゲンを抑える働きをしてくれるため、エストロゲン依存性乳癌の予防に大変効果的なのです。そのため、豆腐や納豆など、大豆製品を多く食べるようにすると乳癌の予防に繋がります。

運動

適度な運動もまた、癌をはじめとする病気の予防に効果的で、「身体活動量の高い女性ほど閉経後において乳癌になりにくい」とされています。実際に、適度な運動を行うことで、乳癌の発生率が30%減るという報告もあるほどです。だから、乳癌による死亡率も当然下がるわけですね。

ただし、閉経前の女性に関しては、運動と乳癌の発症リスクの関係は、わかっていません。ですが、肥満になると閉経後に乳癌を発症するリスクが高まりますので、閉経前から運動の習慣をつけておくのは良いことです。

そう言われると、どれくらいの運動量が適切なのかが気になるところですよね。アメリカの癌研究財団は、普段体をあまり動かさない人は1日に1時間程度早足で歩くこと、さらに1週間に合計で1時間程度になるように活発な運動をすることを提唱しています。

運動によって乳癌の発生率が低くなるのは、エストロゲンが脂肪からも作られることが原因だと考えられていますので、肥満にならない程度に体を動かすことが大切なんですね。これらの運動は、乳癌の治療が終わってからの再発防止にも役立ちます。

とは言え、体調などの影響で、これらが難しいこともあるかと思います。そのような時は、無理な運動をする必要はなく、体力に合わせた運動で構わないと言われています。

特に閉経後の女性は、週1回でもよいので、ウォーキングなど身体を動かす機会を設けるとよいでしょう。

飲酒や喫煙

飲酒については先ほども話題に上りましたが、1日1杯程度にとどめ、毎日のように飲み過ぎないことが大切です。

喫煙に関しては、本人が煙草を吸わないようにすることはもちろんなのですが、受動喫煙も乳癌のリスクを高めてしまいます。

禁煙した時点から乳癌の発症リスクは下がりますので、煙草を吸う女性の方は、禁煙を検討してみてはどうでしょうか。

また、受動喫煙をする環境にあるのなら、家族や周囲の協力を得るなど、できる対策を考えてみましょう。

癌を予防できるというイメージはあまりないかもしれませんけど、生活習慣に気をつけることで乳癌を予防することも可能なんですのよ。

欧米化した食生活の中に和食を取り入れる、適度な運動をするようにするなどの、簡単な対策をするだけでも乳癌になるリスクを下げられますから、ぜひ試したいものですわね。

過度の飲酒や喫煙は、乳癌に限らず健康に良くありませんわよね。だから、できるだけ控えるようにしたいものですわね。

乳癌は治りやすい!予兆を知って早期発見し治療効果を高めよう

以上のように、乳癌は早期発見すれば治療効果が高い癌だと言えます。そのため、早期発見に努めることがとても大切なのです。

乳癌の早期発見のためには、下記のことに注意が必要です。

  • 定期的に乳癌検診を受ける
  • 乳癌になるリスクが高い人は、特に気をつける
  • 自分でできるセルフチェックを定期的に行う
乳癌になるリスクが高い人はもちろんですが、そうでない人も乳癌にならないというわけではないので、定期健診を受けたりセルフチェックをしたりして、乳癌になっていないかどうかを確かめることが大切です。

最初に確認したように、実は遺伝による乳癌はとても少なく、生活習慣などが関係していることが多くなっています。そのため、他人事として考えるのではなく、自分も乳癌になるかもしれないという意識があれば、これらのことも続けてできそうですよね。

万が一乳癌かもしれないと思った時には、迷わず乳腺科がある病院などで、専門の先生による診察を受けることが大切です。

万が一乳癌になっても慌てなくて済むように、早期発見ができる方法を知って、実践しましょう!

遺伝が関わっている乳癌も全体の5%から10%ありますけど、多くの乳癌が遺伝とは関係なく発生するものなんですわね。乳癌の発生のメカニズムには、エストロゲンが関わっていますのよ。だから、エストロゲンにさらされる期間が長い人ほど、乳癌には気をつけなければいけませんのよ。

とはいえ、必要以上に怖がることはありませんわね。乳癌は早期発見すれば治療実績も高い癌ですし、何より他の癌と違ってセルフチェックで発見しやすい点にも注目ですわ。

検診も早期の乳癌発見にはとても役立ちますから、検診を受けながらセルフチェックを続け、日常生活を見直すことで乳癌になりにくくし、なおかつ早期発見できる状態を作りたいものですわね。

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