胸に痛みやしこりは乳腺炎?初期症状とその対処法をご紹介

2016/03/29

何だか胸(乳房)が痛くて、硬くなってしこりがある、熱も出てきた…。それは乳腺炎かもしれません。乳腺炎の症状は、授乳中に起こる乳房に関するトラブルの一つです。

ですが、乳腺炎が一体どういう症状なのか、よく分からないという人も多いのではないでしょうか?

もし乳腺炎だったら、病状が進行してしまいますよね。けれど、あらかじめ乳腺炎について知識があれば、すぐに対処できます。

ここでは、乳腺炎の初期症状、そしてその対処法について紹介します。症状が軽いものであれば、生活習慣などで改善することができるので、是非、参考にしてみてくださいね。

胸に違和感…乳腺炎の初期症状はこんな感じ

乳腺炎とは、乳房の中の乳腺が何らかの細菌感染や詰まりなどによって炎症が起きる症状です。生活の木から引用して紹介しますね。

乳腺炎になりやすい人は乳汁分泌がよい(分泌過多)人が多く、乳腺が詰まりやすくなります。混合でミルクを足している人も稀にいますが、割合ではかなり低いです。

早い人だと出産して間もなく、赤ちゃんの飲む量が少ない時期におっぱいがカンカンに張ってしこり(硬結)になってしまい熱が出てきます。
引用元:生活の木

要するに、乳腺炎は母乳が良く出る人や、母乳育児を実践している人がなりやすい症状なのです。それでは乳腺炎にはどのような初期症状がみられるのかと言えば、初期症状は主に以下の3つです。

  • 乳房や乳首に痛みを感じ、なおかつ熱を持つ
  • 乳頭部分に白い塊が残る
  • しこりができ、乳房の一部が硬くなる

以上のいずれかの症状に当てはまるものがあるようであれば、乳腺炎を疑った方が良いでしょう。


バストの断面図

これらの症状が具体的にどういった感じなのかも、説明していきましょう。

乳房に痛みを感じ、なおかつ熱を持つ

最初は胸にちくちくとした痛みを感じる程度なのですが、それが授乳中にも痛みを伴うようになります。また赤く腫れ上がり、その部分が熱を持つようになっていきます。

さらに症状が進行していくと赤ちゃんを抱き上げたり腕を上げたりするだけでも痛みが発生するようになります。また、この時点では腫れた部分の熱も上がって授乳中にさらに強い痛みが発生するため、授乳がよりつらくなってきます。

胸にちくちくした痛み

痛みが授乳中に伴う

乳房の一部が赤く腫れ上がり、熱を持つようになる

日常生活の中でも痛みが発生するようになる

さらに痛みが強くなる

乳頭部分に白い塊ができる

乳頭部分にできる白い塊(白斑)は乳口炎とも言います。この乳口炎によって母乳の出口が塞がってしまうため、きちんと授乳ができなくなります。

そうなると乳腺の中に残ってしまった母乳によって乳腺が詰まり、乳腺炎を引き起こします。白斑(乳口炎)は、このようにニキビのような白い塊ができます。

乳頭部分に白い塊ができる

母乳の出口が塞がる

乳腺が詰まる

乳腺炎になる

しこりができ、胸の一部が硬くなる

しこりができてしまった部分は、触るとその部分だけが他よりも妙に硬くなっています。まるで石ころが胸に詰まっているようだと考えていただくと想像しやすいかと思います。

人によって多少違いはありますが、このしこり部分は押すと痛みを伴うことがあります。

自分は乳腺炎になりやすい?乳腺炎危険度チェック

今は乳腺炎の症状を何も感じていないという人も、今後はどうなっていくかはわかりません。

出産、育児経験が豊富な人でも、1度も乳腺炎になったことがない、という人もいれば、初の子育てでいきなり乳腺炎になった、ホルモンバランスの崩れから妊娠していないのに乳腺炎を発症した、などなど、かなり個人差があります。

乳腺炎を予防する意味も込めて、どのような要因が乳腺炎へと発展してしまう傾向にあるのかということを知っておくことが大切です。

■乳腺炎になりやすい傾向簡易チェック

  • 赤ちゃんが母乳を飲む量が安定しない
  • いつも同じ姿勢で授乳をしている
  • 乳腺が生まれつき細い
  • 乳首が陥没している(陥没乳頭)
  • 脂質が多い食べ物や甘い物をよく食べる
  • ストレスをためこみやすい

特に1番目は産後間もないころに多いのですが、時期が経てば改善されていく可能性が大いにあります。また乳腺炎にかかりやすくなる原因は、体質だけでなく日頃からの生活も大きく関係してくるのです。

乳腺の細さを変える、陥没乳頭を直ちに改善することは難しいので、ストレスを減らす、食事をヘルシーな物にする、姿勢を変えて授乳をするなど、できることから工夫していくことが乳腺炎予防に効果的です。

乳腺炎は女性なら誰でも発症しうるもの

乳腺炎にかかりやすい人の特徴をご紹介してきましたが、チェック項目にひとつも当てはまらなかった、という人でも油断は禁物です。

乳腺炎は授乳する女性なら誰もが発症しうるおそれがあるのです。

「自分は大丈夫」だと高をくくっているとつらい目に合う可能性もあります。乳腺炎については、けっして軽視せず、赤ちゃんを持つお母さんなら誰もが発生するものなのだという意識を常に持つように努めましょう。

注意力を日頃から高めておけば、いざ乳腺炎の初期症状が出た場合でもすぐ対処できるので、症状が悪化していくのを回避することが可能です。

乳腺炎は女性なら誰でもなる可能性のある症状なのよ。

乳房に痛みがあって熱を持つ、乳頭部に白い塊ができる、しこりができて胸の一部が硬くなる、など初期症状が現れたら要注意ですわ。

乳腺炎になりやすい傾向簡易チェック表で、自分の体質や生活習慣を知っておくと、いざという時も慌てずに対処できるのよ。

放置しても治らない!乳腺炎が進行した時の症状

乳腺炎の初期症状を見逃し、あるいは特に問題はないと放置してしまった場合、当然乳腺炎は進行してしまいます。進行してしまった時は、さらに以下のような症状を発症することになります。

  • 授乳時に激しい痛みを感じる
  • 倦怠感、頭痛、寒気、38度以上の高熱など風邪に似た症状が出る
  • 胸が張って硬くなり、何をしていなくても痛みを感じる

特に勘違いしやすいのが2番目の項目でしょう。風邪に似ていることから乳腺炎だとは思わなかった、なんてこともあります。乳腺炎の症状は胸付近に表れるだけではないということですね。

葛根湯が効く

風邪の症状に似ていることを紹介しましたが、風邪薬の一つである葛根湯は、乳腺炎にも効果があるのです。乳腺炎は、体全体が冷え、血流が悪くなり、母乳が乳腺の中に詰まることで起こりますね。

一方、葛根湯には体内の血流を良くする働きがありますので、乳腺炎の原因となっている母乳の詰まりを改善する効果があるのです。

血流が良くなりますので、詰まりの改善だけでなく、母乳の出が良くなりますよ。

ただし、誤った方法で服用してしまうと体に害になってしまいます。しばらく服用しても改善が無い場合は専門家の指導を受けましょう。

へぇー。乳腺炎がひどくなると授乳時に激しい痛みがあるんだって。

しかも風邪に似た症状が出るなんて、紛らわしいんだよね。だけど乳腺炎にも葛根湯が効くなら、風邪っぽかったら葛根湯を服用するといいんだね。

それでも、服用しても治らなかったら専門家の指導が必要なんだって。

悪化する前にしておきたい、乳腺炎への対応とは?

まだ初期症状の段階である乳腺炎であれば、実は病院に行かなくても自分で対処して改善することができますよ。乳腺炎に限らず、以下のように対処することで、症状を改善することができます。

初期症状 身体が冷える
悪寒を感じる
汗をかく
身体が熱い
部分的な発熱
または炎症
対処法 冷えると免疫力が落ちるので、軽い入浴や暖かい飲み物などで身体を温める 身体が体内の菌と闘っている状態なので、無理に熱を下げないこと 発熱、炎症部を氷のうなどでゆっくり冷やす

痛いけど少し我慢、積極的に授乳する

乳腺炎になると、授乳してもいいのかと悩みますよね。もちろんあげても構いません。

むしろ、赤ちゃんが吸ってくれることによって、乳腺の通りがよくなり、症状が改善されます。

母乳は乳腺が詰まっていると、最初の一口がおいしい味ではありません。そうすると赤ちゃんの吸いつきも悪くなってしまいますので、まずは自分で少し搾乳してから赤ちゃんに与えると、吸いつきが良くなりますよ。

赤ちゃんに吸ってもらうことで、しこりが取れることもありますので、欲しがるだけ何度も与えることがコツとなりますね。また、吸いやすいように授乳前に乳管開通マッサージをしておくのもポイントですよ。

乳首マッサージ

乳首マッサージは以下の方法で行います。

乳腺炎による胸のカチカチを和らげる乳首マッサージの方法

この乳首マッサージを何度も繰り返しても、詰まりが取れない時は、母乳外来などで診てもらいましょう。

桶谷式マッサージ

乳管開通マッサージの他にも、母乳が良く出るマッサージとして桶谷式が有名ですね。痛いマッサージとは違い、痛くなく、母乳育児をスムーズに行うマッサージ方法となります。

相談室も充実しており、桶谷式のホームページから全国の助産院を検索することができます。母乳育児に不安があり、マッサージ方法が分からないという人には乳房マッサージ、授乳指導援助、搾乳指導援助などの母乳指導外来がありますので、チェックしてみると役立ちますよ。

マッサージをして母乳の分泌を促す

先ほど紹介した通り、乳腺炎の初期症状に対してはマッサージが非常に有効です。

マッサージをすることで母乳が分泌されやすくなるため、乳腺に母乳が溜まりにくくなるのです。

これは授乳期ではない場合にも有効です。マッサージの方法を動画で見てみましょう。

しかし、赤く腫れているなど炎症を起こしている場合は、患部を避けてマッサージするか、マッサージをする前によく冷やすようにしましょう。そのままだと痛くてマッサージどころではないばかりか、炎症を悪化させるおそれがあります。

十分に冷やし、痛みや熱が引いてきたらマッサージを行いましょう。マッサージのやり方がわからない、あるいは心配に感じてしまう場合は助産師に協力してもらうと安心ですね。

炎症している部分を冷やす

乳腺炎に限らず、炎症している部分を冷やすのは、炎症に対する処置の基本ですよね。乳腺炎は患部が熱を持ったり腫れたりしているので、冷やす対応は正しいのです。しかし、冷やしすぎると乳腺がかえって詰まる、という欠点もあります。

これは、母乳が脂肪分であるために、冷やすことで母乳が固まり、さらに乳腺の通りが悪くなるからです。

患部を冷やしすぎる

乳腺が冷える

母乳の脂肪分が固まる

血流が悪くなり、詰まりの原因になる

解決策としては、半身浴やシャワーなどで、胸を直接温めないようにして、乳腺の詰まりを取りましょう。

熱を持っているのに身体を温めていいの?と思うかもしれませんが、乳腺炎を発症する一因として、血行不良が挙げられます。半身浴やシャワーによって血流が良くなることで、炎症を鎮める体内物質が働き、結果的に症状の改善へ向かうのです。

乳腺炎が進行してしまった時は?

乳腺炎が悪化し、高熱や胸の張りが深刻になってきた際は鎮痛剤や抗生物質を使用して治療していくことになります。この場合は通院が欠かせなくなってきます。

また、乳頭の傷から細菌が感染することで化膿性乳腺炎に発展するおそれもあります。この場合は乳腺に膿が溜まっていってしまうので、最悪の場合この膿を取り除くために手術をしなければなりません。
乳腺炎になると、痛くても授乳した方がいいのですね。でも、そのためには乳管開通マッサージをした方が良いのですね。

赤ちゃんが吸い付きやすいように、乳首を柔らかくして、マッサージをしてから授乳すると、母乳が出やすくなるのだそうです。

だけど、悪化してしまったら手術になるなんて、怖いですね。手術になりたくなかったらどうしたら良いのか教えて欲しいですね。

乳腺炎になったからと言って、手術になるパターンはそれほど多くないのよ。手術は最終手段かしら。

だから、そうなる前に助産師さんによるマッサージを積極的に受けて、血流を良くしたり、授乳前後に乳首をケアしたりすることがポイントになるのよ。

初期症状で改善できるように頑張ってみてね!

危険分子は自分から失くすべし!乳腺炎の予防策

乳腺炎が悪化するのを避けるためにも、まずは乳腺炎にかからないように予防策を立てることが大切です。上記の対処法とちょっと似てはいますが、改めてその方法を4つご紹介します。

乳腺の詰まりは内側から予防!食生活を見直す

授乳期の人であれば、産院や情報誌などで『高脂肪、高カロリーな食事は乳腺を詰まらせる』ということを知っている人は多いですよね。このことを生活の木のホームページから引用して紹介しますね。

なぜ食事とおっぱいが関係あるかと言うと乳汁は血液から出来るので、血液が洋食ばかりで酸性に傾くと「どろどろ血」状態になり細い乳腺の人は詰まりやすくなるのです。

もちろん何を食べても乳腺炎にならない人はいます。でもこれはほんのわずかで、近年乳腺の細い産婦さんが多いような気がします。あっさりした和食中心で切干大根や五目豆、煮物、魚中心などの献立でお肉でもロースよりはもも肉にするなど極力脂身は取り除きます。

引用元:生活の木

母乳は、血液が乳腺で作り変えられるものです。母乳の原料となる血液の状態によって、乳腺が詰まりやすくなるかならないかが左右されるのですよ。授乳中は和食中心のヘルシーなメニューが最適なのです。

バストケアで一石二鳥!日頃から胸をマッサージする

対処法の項目でもご説明した通り、胸をマッサージすることで母乳の分泌を促されるため、乳腺に母乳が溜まるのを防ぐことができます。もしマッサージをする際痛みを感じるようであれば、それは母乳が溜まっている証拠でもあります。

ただし、痛みを感じる状態の時に強い力でマッサージをしてしまうと逆に胸を傷めてしまうことになります。ですから、優しい力で胸を労わるようにしつつマッサージをするように心がけましょう。

バストのマッサージは乳腺炎予防だけでなく、産後のバストケアにも役立ちます。妊娠中は子宮を収縮させる恐れがあるので、産院からマッサージ指導があるまで中止しましょう。

さっと拭くだけでOK、乳頭を清潔に保つ

母乳の出口である乳頭を清潔に保っておくことも大切なことです。赤ちゃんに母乳をあげた後に残った母乳を出し切り、さらに乳頭に母乳が残らないようにすぐに拭き取るようにしましょう。

以前は消毒液を使って清潔を保つように言われていましたが、母乳自体が殺菌力を持つことが分かり、母乳が乳首に残らない程度に拭くだけで大丈夫です。入浴時も、乳首の垢や母乳の詰まりを取る程度でOK。過度の清潔は、乳首を痛めるだけなので注意してください。

授乳クッションを上手に使う

乳腺炎になりやすい傾向簡易チェック表でいつも同じ姿勢で授乳していることを紹介しましたね。いつも同じ乳腺から吸わせていると、吸わせていない乳腺には母乳が溜まってしまいます。その溜まった母乳がしこりになりやすいのです。

そこで、いつも同じ姿勢ではなく、様々な角度から授乳する方法を紹介します。それには授乳クッションを使うと負担が少なくなりますよ。

オススメの授乳方法の「フットボール抱き」と「タテ抱き」

授乳を行いやすい横抱きの他にも、縦抱き、フットボール抱きがありますので、いろんな角度で授乳を行うと、飲んでいない乳腺が無くなりますね。

乳腺の詰まりには食生活が関係するんだって。やっぱりカロリーを抑えるには和食だよね。

胸のマッサージや乳頭を清潔に保つことも乳腺炎を予防するポイントになるんだって。

食生活、胸のマッサージ、乳頭のケア…乳腺炎を予防したかったら、これらに気を配る必要があるんだって。

ママも辛い乳腺炎、赤ちゃんのためにも早めの治療が大切

いかがでしたか?乳腺炎の初期症状とその対策法は分かっていただけたでしょか。

肝心なのは定期的に診察を受けて身体に異常がないかを確認し、もし乳腺炎を発症してしまった場合はできる限り早く治療するように心がけることです。

乳腺炎を放置すると、体調が優れなくなるばかりか、育ち盛りの赤ちゃんへ母乳をあげることすら、叶わなくなってしまいます。

やはり赤ちゃんも本能的にお母さんの母乳を求めているものですから、大切な子どものためにも日頃から体調チェックや予防策を行いましょう。

痛みを伴った授乳はとてもつらいですから、初期段階の対処法や早めの治療に心がけましょう。それがお母さん自身のためになるだけでなく、赤ちゃんのためにもなりますよ。

乳腺炎はママだけではなく、赤ちゃんにもツライものなのよ。

ママは胸が痛くなるし、赤ちゃんはおいしくないおっぱいを飲むことになってしまうのよ。痛すぎて授乳を諦めてしまうママもいるのよ。

そうならないためにも、食生活に気をつけて、マッサージや乳頭を清潔に保つなどのバストケアを怠らないことがポイントですわ。

もちろん授乳中の姿勢も気をつける必要があるのよ。

それでも乳腺炎になってしまったら、助産師に相談するなど母乳外来を受診すると安心できるかしら。

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