乳がんに負けない!摘出手術後も快適な専用水着で元気に泳ごう!
有名人の乳がん告白が相次ぎ、乳がん検診を受ける女性が増加するなど、近年は乳がんにまつわるトピックスが注目を集めています。
乳がん検診の結果、何ともなければひとまず安心ですが、中には手術を余儀なくされるケースもあります。温存手術ならば生活の変化は比較的少なく済みますが、乳房全摘出手術を受けた女性は、下着選びを始めとする生活の多くが一変することも多いものです。
中でも、服を着ている時よりもバスト部分が目立ちやすい水着には、ちょっと引け目を感じてしまう方も多いかもしれません。でも今では、乳がんを患った方のために開発された水着もたくさんあるんです!どんなものがあるのか、一緒に見ていきましょう。
乳がんの手術後は無理ない程度に運動しよう!水泳もオススメ!
乳がんの手術には乳房を温存するものもありますが、全切除しなくてはならないことも少なくありません。乳房ひとつをなくしてしまうということは、女性にとって心身ともに大きなダメージとなり得ることですが、術後は運動をすることが推奨されています。
まずは乳房切除後に起きる身体の変化について、また、運動が推奨されるワケやどのような運動が良いのかといった辺りからお話を始めたいと思います。
乳房を取るだけではない乳がん手術
乳がんに罹って乳房を全切除したと聞くと、経験のない人の多くは「バストの片方だけを取る」ということをイメージするのではないでしょうか。確かにその通りなのですが、それだけではないケースも多いんです。
乳がんの手術をする前に、どの程度進行しているのか、また、転移はないかを検査で確認します。その際、腋窩リンパ節にも転移が認められた場合は、「腋窩リンパ節郭清」が行われます。
このように、人によっては乳房だけでなく脇のリンパ節なども切除するため、胸部だけでなく脇や腕の方にまで、未経験の人には想像しづらい様々な不調が起こり得るのです。
乳がん手術後の身体の変化
乳がんの手術が終わった後に起きる身体の不調として、以下のようなものが挙げられます。
- 腕をあげると痛みや引きつれる感覚がある
- 大胸筋の違和感
- 重心がずれることにより身体のバランスが取りにくい
- リンパ浮腫(腕のむくみ)
- 抑うつ
水泳がオススメ!
近年、何らかの手術をしたことがある人なら経験があるかもしれませんが、術後はかなり早い段階から病院の廊下を歩かされたりします。これは、動くことが身体の機能を回復させるために非常に大切だからです。
乳がんの術後も同様です。日常的に運動することがリハビリとなり、筋力がついて身体の機能も改善するだけでなく、塞ぎがちだった心も明るくなっていきます。そうすれば免疫力も高まるため、再発予防効果も期待できます。
運動の種類はお好きな方法で構いませんが、特にこだわりがなければ水泳や水中ウォーキングがオススメです。
水泳は腕を回す動作が多いため、上がりにくい腕のリハビリにはうってつけですし、水の中で行う運動なら浮力で身体への負担が軽減されるため、無理なく続けることができます。
こんなの待ってた!乳がん手術をした人向けに作られた水着とは?
乳がんの術後には水泳や水中ウォーキングといった、水の中で行う運動がリハビリとしてオススメだということをお伝えしました。でも、乳房を取ってしまった女性にとって、水着になるのはちょっと勇気のいることかもしれません。
でも、安心してください!そんな女性たちが一歩を踏み出しやすいよう、今では様々な工夫が凝らされた水着がいっぱいあるんです!
一般の水着で困ること
一般の女性向けに売られている水着は、サイズの違いこそあれ、基本的に左右のバストのふくらみがあることを前提として作られています。そのような水着を乳房切除をした女性が身につけると、どんなことが起きるでしょうか。
- 胸のへこみが目立つ
- パッドを入れても浮いてきてしまう
- 着脱しにくい
乳房切除をした女性の多くは、身体のバランスを取るためにも切除した側のバストにパッドを入れています。
このパッドを水着に入れなければ、バストがへこんでいるのが分かってしまいます。また、入れたとしても通常のパッドよりも大きいため、一般の水着にはそもそも入らなかったり、浮いてきてしまったりしがちです。
さらに、水着は伸縮性のある素材でできているため、グイッと伸ばして着るものが多いですよね。この水着を着るという動作が、皮膚や脇に痛みや引きつれ感のある乳がん手術後の人にとっては、少々難しい場合があります。
乳がん手術をした人向けの水着
「泳ぎたいけど合う水着がない」「一般の水着では心もとない…」こんな声にこたえて、今では上記の問題を解決した、乳がん手術をした女性のための水着がいろんなメーカーから出されています。
乳がん手術をした人向けの水着は、以下のような特長を兼ね備えています。
- 襟ぐりが小さい
- パッドがずれにくい
- 着脱しやすく、水中でも動きやすい
- 柄が大きくてカラフル
パッドを入れるポケットは2重構造になっていたり、中心が重なり合っていたりと、パッドがずれにくい工夫がしてあります。
また、前開きでファスナーがついているものが多く、腕や脇に痛みがあっても着脱が簡単になっています。
機能性だけじゃない!色とりどりで可愛いフットマークの水着
乳がんの手術後でも問題なく着られる水着があることとその特長をお話してきましたが、実際にはどんなものがあるのか見てみたくありませんか?さっそく、実物をご紹介していきます!まずは、スポーツウェアメーカーのフットマークから出ている水着から。
フットマーク アクアマンマシリーズとは
元々、子ども用の水着で大きなシェアを占めるフットマークですが、スポーツウェアや水着を専門に扱ってきた英知に、実際に乳がん手術を行った方の声を反映させて作られた、機能的にもバッチリの水着です。
デザインもとてもカラフルなものが何種類もあるので、きっとお気に入りが見つかります。
そんなアクアマンマには、ボリュームアップ用のパットを入れるポケットが作られています。ボリュームアップパットを必要な方にだけ入れて、そのまま着用できます。
老舗下着メーカーならではの安心感!ワコールリマンマの水着
先にご紹介したフットマークのアクアマンマは、スポーツウェアというベースに乳がん女性のための工夫を凝らしたものですが、ここからご紹介するのは下着メーカー、ワコールのもの。元々女性の下着や身体を研究してきたメーカーとしての安心感がありますね。
ワコールリマンマの水着とは
そんなワコールは、乳がんを経験した方向けの「リマンマ」というブランドを持っています。リマンマでは、ブラやボディスーツなどとともに、水着も作られています。
ワンピースタイプ、水中ウォーキングをしたい方向けの前開きセパレートタイプや、活発に泳ぎたい方向けのスポーツタイプと、いろんなニーズに合わせたラインナップとなっています。
デザインもとっても豊富で、見ているだけでも楽しくなります。
水着には専用パッドも欠かせない!乳がん経験者向けのパッド
以前は乳房を切除した人向けの水着がなくて、一般の水着に手持ちのパッドを縫い付けて使っていたという人もたくさんいたようです。しかし、これだと簡単にパッドを付け替えることもできませんし、何かと不便がありました。
今では水着だけでなく、専用のパッドも作られています。最後に、そんな専用パッドについてご紹介しておきます。
ユコー 水着用マンマ
ユコーは、乳ガン専用下着のメーカーで、水着やスイミンググッズも販売しています。そのユコーから出ている水着専用のパッドです。
ウレタンフォーム製のパッドなので水を吸収し、ちょうどよい自然な重さになります。パッドのポケットに入れるだけでも大丈夫ですが、スナップボタンがついているので、水着にスナップを付ければより確実に固定できます。ユコーの水着なら最初からボタンが付いているので、すぐに使えます。
お値段は7,800円で、ユコーのサイトからネットで購入できます。
ワコールリマンマ水着用パッド
ワコールリマンマから出ている水着専用のパッドです。こちらは、ボタンなどで固定ができないので、ずれないように水を吸収しにくくなっています。塩素に強い素材なので、安心してプールに入れます。
リマンマの水着と同様、リマンマルームのみでの販売となります。
10,800円と少々値が張りますが、通常のブラとも併用可能とのことなので、そういう点ではお得と言えますね。
乳がん手術をものともしない素敵な水着で海へ!プールへ!
「乳がんです」と診断されたら、どんな女性でも大きな精神的ショックを受けるものです。ましてや、乳房の切除手術を受けた後は、身体的な痛みや違和感もあって、なかなか運動しようという気になれないかもしれません。
ですが、動くことは今後の人生においてとっても大切。それを後押しすべく、ご紹介したように乳がん手術後の女性専用に工夫された可愛い水着が、実にたくさん揃っています。
「水着なんて人目が気になる…」という人もいるかもしれませんが、これらの専用水着なら、パッと見て乳がん経験者だと分かることはあまりないと思われます。こんな素敵な水着を着て、気分も明るく水泳やアクアウォーキングに出かけてみませんか?