乳がん検査の最先端技術!3Dマンモグラフィーのココが凄い
医学の発展は日進月歩。現場を支える機械の発達も、想像を超える速度で進んでいます。新しい技術によって、救われる生命も飛躍的に増えていること でしょう。
そんな技術の中、特に注目されているものの中の一つに、3Dマンモグラフィーがあります。マンモグラフィーという言葉を聞いたことがあっても、 3Dマンモグラフィーとなると、初耳という人も多いかもしれません。
3Dマンモグラフィーは、従来知られているマンモグラフィーと違いがあるのでしょうか?また、どのような時に有効活用できるのでしょうか。
マンモグラフィーって何?基礎知識と種類について
それなりの年齢の女性なら、マンモグラフィーを一度は意識したことがあるのではないしょうか。マンモグラフィーは医療の面で大活躍している機器で、特に乳ガンの発見には欠かせないものだと言われています。
ただ、検査時に乳房を機器でプレスし、撮影のために固定するため、痛みを感じる人もいることは確かです。
とはいえ、プレスすると言っても、乳房に損傷を与えるほどの圧ではありません。普通の人であればアザにもなりませんし、安心して受診することができますよ。
乳房をプレスすると言うと、未経験の人はそれだけで腰が引けてしまいそうですよね。今はそんなことがないように、事前にホームページなどで紹介してくれる病院も増えています。
同時に、乳ガン検診を行っている施設のホームページでは、マンモグラフィーについて詳しく説明してくれているケースも多くあります。
検診に迷ったり、不安を持ったりした時は、ぜひ該当の施設のホームページをチェックしてみましょう。
検診推奨!乳ガンは早期発見が最重要!
どんなガンでもそうですが、乳ガンも早期発見が望まれる病気です。現代ではガンは珍しい病気ではなくなりましたが、早期発見は一人ひとりの意識にかかっていることもまた確かです。
特に乳ガンは女性特有の病気であるため、男性には分かりにくく、女性のセルフチェックや検診が大切です。乳ガン検診を積極的に受けることも、予防のひとつだと言えるのではないでしょうか。
- 早期発見・早期治療が期待できる
- 他の病気(ポリープや皮膚の異常など)の発見も可能
検診による早期発見・早期治療により、最悪の結果を免れることが可能です。また、気づかないうちに抱えていた他の病気の発見にも役に立つことは間違いありません。検診を受けるメリットは大きいと言えるでしょう。
発見精度向上!マンモグラフィーでより詳細に!
この検診は、以前は触診や超音波検診に頼る部分が大きい時代がありました。しかし、それでも見逃してしまう乳ガンがあったことは否定できません。
しかしマンモグラフィーが登場し、普及するにしたがって、乳ガンの発見精度は飛躍的に向上したと言われています。
触診やエコーではカバーしきれなかった部分を、X線撮影によってカバーすることが可能になったからです。
今では多くの検査施設でマンモグラフィーが利用されています。
検査で使うマンモグラフィーって、細かく検査できるらしいですね。バストを押し潰す痛そうなイメージがあったけど、病院のホームページで調べたら、そこまで痛くないみたいですよ。
検査料が気になるけど、自治体から補助が出ることもあるそうですし、受けてみようかな……
2D?3D?マンモグラフィーの種類と違い
乳ガン検診や、検診時のマンモグラフィーの役割についてご説明しましたが、このマンモグラフィーにも種類があることをご存知の方もいるのではないでしょうか。メーカーによる違いではなく、撮影時にカバーできる範囲の違いと言えば良いかもしれません。
従来普及していた一般的なマンモグラフィーと比較し、より多角的な撮影が可能となったマンモグラフィーを「3Dマンモグラフィー」と呼んでいます。
2Dマンモグラフィーでは平面撮影しか行えなかったことに対し、3Dマンモグラフィーは多角的、かつ鮮明に撮影が可能となったため、従来以上に乳腺を詳細に検査することができるようになりました。
つまり、従来の2Dマンモグラフィーでは発見できなかったケースでも、3Dマンモグラフィーであれば、より高い精度で乳ガンや他病巣の発見が可能になったということになります。
今までは見えにくかった患部が、3Dマンモグラフィーでは相当明瞭に見えるようになります。乳ガンかどうかという不安を持つ女性にとって、かなり心強い進化ではないでしょうか。
知りたい!3Dマンモグラフィーの特徴とは
3Dマンモグラフィーは、まだそれほど多く普及していないのですが、知っている人はそのメリットに大いに注目しています。
特徴 | メリット |
---|---|
全体像の詳細がすぐに把握できる | 病巣か正常な乳腺かどうかの判断が即可能 2Dよりも診断までの時間が短くて済む |
多角的な撮影ができる | より広い範囲のチェックが可能(見落としが少ない) |
画像の鮮明度が高い | 2Dでは正常な部分と重なって見えなかった部分が見やすい 超初期の異常を発見しやすい |
他にもたくさんのメリットがあるのですが、こちらの代表的なメリットをピックアップしてみました。
総合すると、2Dマンモグラフィーより、3Dマンモグラフィーの方が、検査を受ける人のストレスが少ないことが分かります。
何事も100%ということはなく、万が一の見落としは残念ながらあるかもしれませんが、それでも従来の方法よりは、飛躍的に発見精度が上がったと言えるでしょう。
意外なメリット!2Dよりも軽減された傷み!
2Dマンモグラフィーも、乳ガンを発見するためには大変有効な手段です。それでも検査を忌避する人が一定数いたことの理由のひとつとして、「検査時の痛み」が挙げられるそうです。
2Dマンモグラフィーでは、検査の時に乳房を強くプレスしなければ撮影できませんでした。このプレスは激痛を伴うわけではないのですが、全くの無痛とは言えない程度の痛みがあることは確かです。痛みが苦手な人が避けたがることは仕方のないことかもしれません。
しかし、3Dマンモグラフィーは、2Dマンモグラフィーのような強力なプレスを必要としません。
マンモグラフィー | 撮影時特徴 |
---|---|
2Dマンモグラフィー | 撮影機器に映るように乳房の位置を調整する必要がある (そのために強力なプレスが必要) |
3Dマンモグラフィー | 撮影機器の方が動くため、乳房の位置調整は緩やか (強力なプレスを必要としない) |
このように3Dマンモグラフィーは、ほぼ無痛で受けることができるようになっています。今まで痛みを理由に腰が引けていた人でも、ストレスなく検査を受けることができるのではないでしょうか。
2Dじゃ見えなかった部分が見える3Dってスゴイ!今まで見逃してたガンや病気もよく見えそう!
検査の時の痛みが2Dより少ないっていうのもポイント高いかも。痛くない方がいいに決まってるしね。
普及はこれから!3Dマンモグラフィーは将来に期待大!
従来の2Dマンモグラフィーよりも進化し、大きな結果が期待できる3Dマンモグラフィーですが、普及が進んでいるというには、まだ少し導入数が日本全国では足りていないようです。効果を考えればもっと増えて欲しいものですね。
- 2Dマンモグラフィーに比べ、購入価格が高くなること
- まだ出始めたばかりのため、慎重姿勢の医療関係者が多い
そもそも2Dマンモグラフィーも高価なものですし、先に2Dを導入している医院では、それに加えて更に高価な3Dの購入を、すぐに決断できないのも仕方ないと言えるでしょう。
また、3Dマンモグラフィーは、医療機器の世界では最新の分野に入ります。どんなものでも、出たばかりの頃はすぐに普及しないものです。様々な利用報告や検証結果を待ち、そこから導入を検討するという医療関係者も多いでしょう。
こんな理由も……気になる放射線量について
3Dマンモグラフィーの導入に慎重になっている医療関係者がいるのは、やはり専門的な見地からのことが理由になっているとも言われています。その代表的な理由が、撮影時の放射線量の増加です。
3Dマンモグラフィーも、放射線が発生します。
ただし、2D放射線より爆発的に多いというわけではなく、ほとんど変わらない、または、2Dマンモグラフィーよりも線量が少ないというデータも報告されています。
- マンモグラフィー撮影時に発生する放射線量は0.1ミリシーベルト
- 自然界から年間に受ける放射線量の1/24である
余談ですが、レントゲン技師は年間で50ミリシーベルトほどの放射線量と直面しているそうです。この数値がどういうものであるかは個人の判断にお任せしますが、極端に懸念するものであるかどうか、冷静に考えればすぐに分かることだと思います。
それでもメリット多数!患者のストレス激減が最大ポイント
普及が少なかったり、レントゲンやマンモグラフィー特有の放射線について気になってしまう人がいることは仕方のないことですし、悪いことではありません。デメリットを考える人は、メリットにも目を向けることができるからです。
3Dマンモグラフィーの最大のメリットは、検査が一度で済む可能性が高いということです。
マンモグラフィー | 検査時特徴 |
---|---|
2Dマンモグラフィー | 患部の角度によっては悪性かどうかの判断が難しい 再検査になることが多い |
3Dマンモグラフィー | 機器の特徴から一度で悪性かどうかが分かりやすい 再検査になることが少なく、一度の来院で済む |
「悪性の疑いで再び検査に行かなければならない」と思うと、かなりストレスを感じませんか?2Dマンモグラフィーを使って悪性がどうかの判断がつかない場合、お医者さんによっては、外科的にサンプルを取って更に検査に出すため、来院が2回では済まない時もあります。
これに対し、3Dマンモグラフィーであれば、1回の来院で済むことがほとんどです。
よほどの悪性状態でなければ、再検査まで行く人は少ないと言われています。
もしガンだったらどうしよう、と思いながら、再検査の日を待つのは、想像を超えてストレスになるものです。一度で終わる3Dマンモグラフィーの検査なら、そのストレスもありませんよね。
そっかあ、機械が高いし、検査の時の放射線が気になる人が多いんだね。2Dマンモグラフィーも放射線が出てるけど、3Dマンモグラフィーはそれ以上なの?
臨床を重ねたデータによっては、2Dマンモグラフィーより放射線量が少ないという報告もあるわ。
どちらにせよ、詳細な検査を受けたい人は、利用してみて損はないのが3Dマンモグラフィーよ。
2Dでは再検査だったケースも、3Dでは再検査が不要になることも多いし、3Dを使うメリットは大きいわね。
要チェック!3Dマンモグラフィーを受けられる病院一覧
ご紹介した通り、3Dマンモグラフィーはまだまだ導入の数が少なく、気軽に近所で受けられる検査ではないと言えます。しかし、少し手間をかけてでも受ける価値はあると言えますので、検討している人もいるのではないでしょうか。
3Dマンモグラフィーを導入している病院やクリニックを一部ご紹介しますので、ぜひチェックしてみて下さい。
施設名 | 検査料金 |
---|---|
新百合ヶ丘総合病院 | 6480円 |
関西医科大学総合医療センター | 9500円 |
健康院クリニック | 20000円 |
新宿ブレストセンター | 7500円 |
ハマサイトクリニック | 5400円 |
ご紹介したのはほんの一部の施設になります。導入が少ないとはいえ、先進的な医療に意欲的な医療関係施設では取り入れていることが多いので、気になる病院を調べてみてはいかがでしょうか。
検査料金に関しては、自治体からの補助が受けられることもあります。お住まいの自治体へ問い合わせてみることをお勧めします。
特に大きな都市や大きな病院なら、先進医療のひとつとして導入していることがあるわね。
ちょっと気になるから、ホームページから問い合わせをしてみることにしますわ。
家族にも知って欲しい、病気の怖さと検査がくれる安心感
このように、マンモグラフィーは日本の医療現場ではなくてはならないものとして認識されている機器だと言えます。2Dマンモグラフィー、3Dマンモグラフィーと進化を遂げて行く機器がくれる安心感は、女性にとっては本当にありがたいものです。
検査をして何もなければ、それが一番幸せなことですが、もし乳ガンが発見されたとしても、すぐに治療すれば寛解の可能性が高いガンだとも言われています。
そのためには早期発見が欠かせません。あなたご自身のためだけではなく、ご家族と長く幸せを共有するために、検査方法のひとつとして、3Dマンモグラフィーの利用を検討してみて下さいね。
3Dマンモグラフィーはまだまだ少ないけれど、病気の発見精度はお墨付き。万が一病気を発見しても、早めの治療をすることが可能になるわ。
検査の費用は病院によって違うけれど、自治体によっては補助金を出しているのよ。お住まいの自治体に問い合わせたり、公式ホームページを見れば案内があるわよ。
あなたと大切な人、家族のためにも、検査を受ける機会を大切にしましょうね。