ピルで胸が大きくなるってホント?知っておきたいそのワケと危険性
一般的には「ピル」と呼ばれている経口避妊薬ですが、これを飲むとバストアップできるというお話を、聞いたことがある女性もきっと多いのではないでしょうか。
しかし、その話は知っていても、ピルはもともと避妊を目的とした薬なのに、なぜバストアップできるの?と不思議に思われる方もいらっしゃることでしょう。
実は、そこにはピルに含まれる成分が関係しているんです。その成分によってバストアップできる可能性がある反面、育乳目的でピルを飲み続けることには、危険性があるのもまた事実です。
そこで今回は、ピルでバストアップできる理由と、その危険性について詳しく見ていきましょう!
ピルの作用とは?なぜ経口避妊薬でバストアップできるの?
ピルとも呼ばれている経口避妊薬は、名前の通り避妊を目的とする飲み薬です。もちろん、正式にバストアップ効果があるとうたわれている薬ではありません。では、なぜピルが胸を大きくすると言われているのでしょうか?
ピルで避妊できるメカニズムとは
ピルの主成分は、女性ホルモンです。
通常、女性ホルモンが体内で自然に分泌されると、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)が分泌され、それらの影響で排卵や子宮内膜を厚くするなどといった、妊娠するための準備が始まります。
しかし、ピルによって人工的に女性ホルモンが作用すると、既にじゅうぶんな量の女性ホルモンがあることになり、FSHとLHの分泌がされなくなります。
FSHとLHが分泌されなければ排卵が起こらなくなり、子宮内膜も着床しにくい状態になります。さらに、ピルには、子宮頸管の粘膜に粘り気を持たせ、精子が子宮内に入りにくくする作用があります。このような作用によって、妊娠を防ぐというわけです。
ピルでバストアップできる理由
では、このような妊娠を防ぐ作用を持つピルが、なぜバストアップにも効くと言われているのでしょうか?
ピルの主成分が女性ホルモンであることはすでにお伝えした通りですが、その女性ホルモンには、以下の2種類があります。
これら女性ホルモンの名前は、バストアップに興味のある方なら聞き覚えがありますよね。
エストロゲンやプロゲステロンは、乳腺を発達させたり、脂肪を増やす働きがあったりと、バストを成長させるためには欠かせないホルモンなのです。
これが、ピルでバストアップできると言われている所以です。
ピルは身体を妊娠しているのと同じような状態にさせるって聞いたことがあるけど、確かに妊娠中の女性は排卵しないし、女性ホルモンを人工的に飲むことで排卵を止めて妊娠を防ぐってわけだね。
避妊以外にもメリットがたくさん!?ピルのうれしい副作用
ピルの正式な効果は妊娠を防ぐことですが、実はそれ以外にもいろんな効果が期待できます。今回のテーマであるバストアップ効果もそのひとつですが、その他にはどんなものがあるのかご紹介します。
ピルを飲むことで期待できるメリット
避妊とバストアップ効果以外にピルに期待できる効果には、以下のようなものがあります。
- 月経困難症の改善
- 月経前症候群(PMS)の改善
- 貧血の改善
- 生理不順の改善
- 子宮内膜症の予防・改善
- ニキビの改善
- 更年期障害の予防・改善
- 骨粗しょう症の予防・改善
- 卵巣がん・子宮体がんの予防
- 不妊の予防
このように、ピルを飲むことにはとてもたくさんのメリットがあるんです。
ピルがいろんな症状に効く理由
上記のように、ピルの服用を続けると、女性にとっての大きなお悩みとなり得る様々な症状を予防したり改善したりする効果が期待できます。でも、なぜこんなにいろんなメリットがあるのでしょうか?
これも、やはりピルの主成分である女性ホルモンの効果なのです。日ごろから女性ホルモンをピルで摂取することで生理前後の急激なホルモンバランスの変化がなくなるため、月経困難症やPMSなどの生理にまつわる症状が出にくくなります。
また、ピルが排卵を抑制するので卵巣を休ませることができ、そのおかげで卵巣がんをはじめとする卵巣の病気を予防することができます。
婦人科でも避妊のためだけでなく、子宮内膜症の治療などを目的にピルが処方されることもありますし、皮膚科でニキビ治療のために使われることもあるのです。
ピルは太るっていうイメージがありますが、実際に太ってしまう人はそんなに多くないみたいですし、私も生理前の症状がつらいときは、婦人科に行ってピルの相談をしてみようと思います。
リスクも知るべき!ピルをバストアップ目的で飲む危険性とは?
お話したように、経口避妊薬の主成分である女性ホルモンは、妊娠を妨げるという主作用の他、胸を大きくするという副作用が出る可能性があります。そうなると、バストアップ目的でピルを飲みたくなる女性もきっといらっしゃることでしょう。
しかし、胸を大きくするためにピルを飲むことには、リスクも存在します。これについても、あらかじめ知っておきましょう。
ピルの副作用とは
どんなお薬にも、副作用は付き物です。ピルの場合、バストアップ効果もそのうちのひとつですが、それ以外の副作用にはどんなものがあるのか見てみましょう。
- 悪心・吐き気
- 倦怠感
- 不正出血
- 頭痛
ピルには、このような副作用が出るおそれがあります。しかし、近年では女性ホルモンの含有量を減らした「低用量ピル」が主流となっており、副作用の頻度や症状は軽減されてきています。
とはいえ、特に飲みはじめの1か月はこれらの副作用が出やすくなっていますので、注意が必要です。
こんな人は飲んではダメ!
先にご紹介した副作用は、ピルを飲める人の中でも現れ得るものです。しかし、そもそもピルを飲むこと自体が危険で、本来の目的であろうともバストアップ目的であっても服用してはいけない人もいます。
ピルを飲めない人 | 理由 |
---|---|
乳癌や子宮頸癌などがある人 | 悪化する可能性がある |
肺塞栓症や脳血管障害などの既往歴がある人 | 悪化する可能性がある |
・1日15本以上喫煙する人 ・高血圧など、血管に病変がある人 ・糖尿病の人 |
血栓が発生しやすい |
前兆を伴う偏頭痛持ちの人 | 脳血管障害が発生しやすい |
このように、持病がある人やタバコを吸っている人には、特に血管に関する重大な副作用が出るおそれがあります。
ピルを飲むと血栓ができやすくなるのが大きな特徴であり、血栓は心筋梗塞など突然死の危険性がある病気の発症リスクを高めますので、じゅうぶんご注意ください。
必ず医師に処方してもらおう
こうして見てみると、個人の判断で経口避妊薬を飲むのは危険だということが、おわかりいただけるのではないでしょうか。
「バストアップしたい!」という目的で安易にピルを飲むことは、絶対に避けてくださいね。
ピルは避妊が本来の目的だけど、バストアップが目的で販売されているサプリメントもあるよね。
そういうバストアップサプリは、ピルと一緒に飲んでも大丈夫なのかな?
これをピルと同時に飲むと、身体の中の女性ホルモン量が多くなりすぎてしまうわ。そうなると、ホルモンバランスが崩れて生理痛がひどくなったり、乳がんのリスクが高まったりしてしまうの。
だから、ピルとサプリは併用しない方がいいわ。心配なら、医師に相談してみてね。
ピルを飲むなら本来の目的を知って医師に処方してもらおう!
お話してきたように、経口避妊薬には、避妊のほかにも月経困難症や子宮内膜症、ニキビなど様々な症状の治療に利用できるなど、いい面もたくさんあります。
しかし、飲み方によっては健康に影響を与えることもありますし、重大な副作用が起こることがあるのもまた事実です。
そのため、安易な自己判断でバストアップを目的に経口避妊薬を飲むことはオススメできません。医師の指導のもと、必要な時に慎重に飲むことが大切です。
避妊も大切なことですから、パートナーがいる女性がピルを飲むのは決して悪いことではありません。「そのついでに胸も大きくなれたらラッキー」という程度の気持ちがちょうどいいかもしれませんね。
女性ホルモンによって胸が大きくなる効果が期待できるから、バストアップに使いたい人もいるわよね。
でも、ホルモンバランスはとっても繊細なもので、ちょっとした変化で体調を崩したり、重大な病気のリスクが上がったりするから、安易に飲んではダメよ!ピルは、必ず医師に相談のうえで飲むようにしてね。