貧乳だと凄く痛いってホント!?マンモグラフィの真実とは?

貧乳だと凄く痛いってホント!?マンモグラフィの真実とは?

悪化するとバストの切除手術をしないといけない場合もあるという、乳がん。その乳がんを発見するために、日本ではマンモグラフィという検査の受診が推奨されています。

でもこのマンモグラフィ、すっごく痛いという噂もありますよね。しかも、いわゆる貧乳の人だと余計に痛いとかなんとか…。

今回はこのマンモグラフィについて、どんな検査で誰が受けるべきなのかといった基本的なところから、本当に痛いのか、痛みを和らげる方法があるのかといった不安を抱きがちな点まで、じっくりと解説します。

大事なバストを守るための検査ですから、知らずに怖がる前に調べちゃいましょう!

そもそもマンモグラフィって何?どんな検査なの?

なんとなくは知っているけど、実はちゃんとは知らないマンモグラフィ。まずはマンモグラフィが、どんな検査なのかを解説します。

マンモグラフィーとは

X線を照射して身体の中を撮影するレントゲンは、誰もが一度は受けたことがある検査ですよね。実は、マンモグラフィもこのレントゲンの一種で、乳房や乳腺だけに特化したレントゲン検査のことなのです。

マンモグラフィは、バストを板で挟んで圧迫し、薄くしてからレントゲンを撮ることで、そのままでは見えにくいバストにあるしこりをより鮮明に、見やすく映し出すための検査です。

乳がん検診には触診や超音波検査などもありますが、マンモグラフィによって、触っても分からないような小さな乳がんや、しこりが出来ないタイプの乳がんも早期発見することができるのです。

実際にはどんな風に検査されるの?

マンモグラフィの検査は、バストを薄く延ばして板に挟んで撮影します。

バストの上下方向から1枚、左右方向から1枚で、片胸につき2枚撮りますので、両胸合わせて4枚撮ることになります。角度を変えてレントゲンを撮る際には、バストを挟む角度も変えるので、器具で挟みなおします。

早ければ5~6分、通常でも10分程度で終わりますし、バスト部分を圧迫する時間も、1枚レントゲンを撮るごとに10数秒しかかかりません。

実際にバストを圧迫する時間よりも、検査時間がかなり長いのは、器具でバストを挟んだり位置調整をしたりするのに時間がかかるからなのです。

何歳から受けた方がいいの?

近年は乳がんにかかる芸能人の方々などの影響もあって、「20代くらいの若いうちから乳ガン検診を受けた方がいいのかな?」と迷う女性も多くなっています。

しかし、実は20代女性の乳がん罹患率は全体の1%未満であり、これはとても少ないというイメージである男性の乳癌と同じくらいの比率なのです。

また、20代や30代の女性は乳腺が発達しており、マンモグラフィーの画像を見てもしこりなのか乳腺なのか判別しにくいことも少なくないため、この年代には超音波検査(エコー検査)の方が適しているとの見方もあります。

乳がんの年齢別患者数
乳がんのリスクは40代前後から急上昇することもあり、マンモグラフィ検査を受けた方が良い年齢の目安は40歳以降とされています。

40歳を過ぎたら、2年に一度マンモグラフィーを含む乳がん検診を受けることが推奨されています。

マンモグラフィーって、バストを挟まれている時間は全部合わせて1分くらいなんですね!痛みがあったとしても、それくらいなら何とか耐えられそうです。

でも、若いうちは乳腺が邪魔でガンを発見しにくいみたいですし、多少なりとも被ばくのリスクもあるので、40代になるまではエコーや触診による乳がん検診を受ければよさそうですね。

マンモグラフィはやっぱり痛いの?その原因と痛みを軽減する方法

マンモグラフィの基本的な部分についてお話してきましたが、バストを圧迫して薄くして撮るレントゲン…そんなものが痛くないワケがない!と思いますよね。でも、実は工夫次第で、いくらか痛みを緩和できます。

痛みの意外な原因なども含め、さっそくチェックしましょう。

マンモグラフィが痛むワケ

マンモグラフィは、もちろんバストを圧迫板で挟まれることによる圧迫痛もあります。ですが、実は激しい痛みの主な原因は次の3つです。

  • 皮が引っ張られる
  • 器具の角がバストにあたっている
  • 硬く発達した乳腺が潰されている

装置にバストを挟む際に、不用意に皮がつっぱった形になると、圧迫したときに皮が引っ張られて痛くなります。また、皮ではなく、器具の角があたって痛いという場合もあります。

「乳腺が硬い」ってどういうこと?

また、乳腺が硬いときにマンモグラフィを受けると、そうでない時よりも強い圧迫感があり、痛みも強く感じる傾向があります。でも、乳腺が硬いときって、どんなときなのでしょうか?

それは、生理前、授乳中などホルモンバランスが変化して乳腺が発達するときです。生理前になるとバストが張る人は多いと思いますが、これは乳腺が固く発達しているためです。乳腺が硬く発達していると柔軟さが失われるので、潰された時に余計に痛くなるんですね。

なので、痛みを極力少なくしたいという人は、生理前にマンモグラフィ検査を受けるのは避けた方がよいでしょう。

検査技師の技量で痛みが和らぐ!

マンモグラフィ検査が痛むワケをお伝えしましたが、逆に言えば、その原因に対策をすれば痛みを緩和することもできるんです。

バストの皮が引っ張られる痛みについては、検査する時に皮がつっぱらないように気をつけて器具に挟み込んで貰えば、そんなに痛くならない可能性が高いのです。また、器具の角が当たる痛みも、そうならないように挟んでもらえば大丈夫です。

これらの痛みについては、実は検査技師の技量次第です。器具にバストをセットした際に、皮がつっぱる感じがあるようであれば、遠慮なく検査技師に訴えて、挟みなおしてもらうようにしましょう。

技量の高い技師であれば、皮がつっぱらないように、また角が当たらないようにうまく挟み直してくれます。

生理後に検査を受ければ比較的痛くない!

乳腺が発達しているときの痛みについても、生理前を避けることで和らげることができます。

もっとも痛みが少ないタイミングは、生理終わりから1週間~10日前後です。この期間なら、バストが張っていることも少ないので、比較的痛みを緩和して検査を受けることができます。

また、若いうちは乳腺がぎっしり詰まっているので痛いのですが、40代50代になると、乳腺が細くなり痛みも軽減されます。

先にもお伝えした通り、マンモグラフィー検査を定期的に受けた方が良いのはちょうどこの年代に当たりますので、該当する方はあまり怖がらず検査を受けてみましょう。

若い人は乳腺の密度が濃いから、機械に挟まれて圧迫されると痛いんだね…。生理の前だとバストが張っていて余計に痛いとは!

マンモグラフィ検査を受けるなら、生理後にした方が良さそうだね。

ところで、噂によると貧乳の人はすごく痛いっていうけど、ホントなの?それを聞いたら貧乳の私はますます怖くなっちゃったよ~。

貧乳だと脂肪が少なくて皮膚がつっぱってしまいやすいから、より強く痛みを感じる可能性はあるわね。

でも、乳腺が硬ければバストが大きい人でも痛いものだから、貧乳の人だけが特別痛むわけではないわ。貧乳と乳がんの関係については、こちらも読んでみてね!→貧乳でも乳癌になる?早期発見の為に知っておきたい乳がんのメカニズム

マンモグラフィーの痛みは対策をすれば軽減できる!

マンモグラフィ検査の実際と、それに伴う痛みについてお話してきましたが、いかがでしたか?

マンモグラフィは、若いうちは皮が引っ張られたり、乳腺が硬かったりで、痛いことも多い上、密度の高い乳腺組織に隠れてしまい乳がんを早期発見しにくいという側面があります。

痛みについては、皮のつっぱりを避けることや生理前を避けることによって、痛みを和らげることもできます。とはいえ、ぜんぜん痛くないということはないので、効率よく検査できるようになる40~50代までは、超音波やMRIで乳がん検診をするのも手です。

痛みや早期発見のメリット・デメリットを知って、マンモグラフィを怖がらずに受けられるといいですね。(こちらの記事も併せて参考にしてくださいね。→本当に怖いのは骨転移?知っておくべき、乳癌と転移の関係とは

マンモグラフィーが痛いのは、器具に挟まれる圧迫感だけでなく、乳腺の密度や皮膚のつっぱりなどが関係していたのね。

若いうちはマンモグラフィによる被ばくのリスクに見合うほどのメリットがないことも多いから、乳腺が細くなってきて痛みも軽減される40代以降に検査を受ければ大丈夫よ!

ただし、身内に乳がん経験者がいるとか、セルフチェックでしこりが気になる場合は、若くてもマンモグラフィを受けた方がいいこともあるから、病院で相談してね。

早期発見・早期治療をすれば治せる病気だから、年代や状況に応じた適切な検査を受けて、バストの健康を保ちましょうね!