本当に怖いのは骨転移?知っておくべき、乳癌と転移の関係とは

2017/01/17

身体の中で女性特有の器官といえば、乳房です。乳房は女性のシンボルとして、肉体的にも精神的にも重要なうえに、母乳を分泌して赤ちゃんを育てるという面でもまた、大切な役割を担います。

そんな大切な乳房を失う恐れのある病気が、乳癌です。女性にとって乳癌はとても怖いものですが、その本当の恐ろしさは骨転移であるとも言われています。

歌舞伎役者の市川海老蔵さんが発表して公となった小林麻央さんの乳癌ですが、現在は肺や骨にまで転移しているようです。若い人ほど癌細胞は活発で転移スピードが速いため、早期発見がとても重要な鍵となります。

そこで今回は、乳癌の基礎知識や癌の骨への転移について説明しようと思いますが、まずは日常の検査がいかに大切か知ってもらうため、小林麻央さんの乳癌がどのように見つかったか紹介します。

乳癌は他人事じゃない!自分では見付けにくい脅威

小林麻央さんは乳がんをきっかけにブログを始めています。そのなかで伝えられていますが、医者から注意されていてもまさか自分が癌になるなんてと、他人事のように感じてしまう人が多いと思います。

自分の身体は自分が一番よく知っていると過信してしまいがちですが、必ず第三者目線で定期的に健康診断を受けましょう。

小林麻央さんの乳癌が見付かった経緯

麻央さんは31歳のときに、人間ドッグの超音波検査で腫瘍が見付かっています。しかし、授乳中のしこりということもあり、再検査のマンモグラフィー結果では「癌を疑うようなものではない」との医師判断がありました。

麻央さんの乳がん発見までの経緯

1、人間ドッグの超音波検査で腫瘍が見付かる

2、再検査のマンモグラフィーで陰性と伝えられる

3、8ヶ月後に私生活で胸にしこりを感じる

4、超音波検査で乳がんの脇への転移が発見される

麻央さんは自分が癌かもしれないという不安もなく、マンモグラフィーの検査結果でも陰性だったため、その後の再検査を生活の忙しさから予約しなかったと綴っています。

しかし、子どもと遊んでいたときに見付かった胸のしこりが気になり、すぐに再検査を行ったのですが、問題は胸とは別の脇のしこりだったのです。

このことから麻央さんのように若い世代だと、乳癌の転移スピードがものすごく速いことがわかります。では次に乳癌がいかに見付けにくいか説明しましょう。

セルフチェックではわかりにくい乳癌のしこり

こちらは麻央さんのブログの一節です。


小林麻央さんのブログ

ブログの内容では、麻央さんのお母さんも乳癌だったと記載があります。このことから麻央さんが遺伝的に乳癌にかかりやすい体質だと疑うことができます。

ただ麻央さんのように30代前半で育児に忙しい毎日を送っていると、なかなか乳がん検査を受ける気も余裕もなく、セルフチェックで済ませてしまう人も多いのではないでしょうか?

しかしここで注意してほしいのが、しこりを触って誰もが簡単に気付けるだろうと思わないでほしいということです。しこりがあるかも?と疑いが出たとしても、麻央さんのようにまさか自分が癌になんてと考える人は大勢います。

そこでおすすめしたいのが、自分がかかりやすい病気について事前に確認しておき、何か疑いがあったときにすぐ対応できるよう準備しておくことです。

遺伝子検査で自分のかかりやすい病気を確認しておこう

自分がかかりやすい病気は、遺伝子検査で調べることができます。遺伝子検査はDNA検査とも呼ばれ、唾液から各個人のDNAを解析して生まれ持った体質や病気のなりやすさについて調べる検査です。

人間の病気は、遺伝的なものと生活習慣の両方が影響して発症すると言われています。遺伝子検査で自分がかかりやすい病気について学び、生活習慣の改善を行うことで、健康リスクを可能な限り下げることができます。

胸の腫瘍など少しでも疑いが出たときに、自分は乳癌にかかりやすい体質だと認識していれば、より真剣に対応することができます。

とくに自分だけではなく大切な家族のためにも遺伝子検査で予めかかりやすい病気について理解を深め、もしものときのために備えておくことが重要です。

最近は医療技術も進歩し、遺伝子検査がとても身近なものになりましたので、今のうちから自分の身体について調べておきましょう。

遺伝子検査について詳しくはこちらをご覧ください。

遺伝子検査のMYCODE(マイコード)

遺伝子検査では、がん・心筋梗塞・脳梗塞といった3大疾病を含めた、280項目の遺伝的傾向を知ることができるのよ。

レポートでは疾患と体質のレポートだけでなく、医師や管理栄養士による生活改善のためのアドバイスもあるし、自分のかかりやすい病気について知っておくためにも、ぜひ一度検査してみてほしいわね。

乳癌は女性が罹る癌の第一位!改めてどんな病気か学んでおこう

乳がんの早期発見のため検査の重要性について説明しましたが、そもそも乳がんはどれほどの女性がかかる病気なのか?症状は?治療はどんな方法があるのか?という乳がんの基礎知識を説明します。

女性にとって知らないでは済ませれない乳がんについて知識を深めましょう。

乳がんってどんな病気?

そもそも乳がんとは、どんな病気なのでしょうか?その定義を見てみましょう。

乳がんとは、乳房の中の母乳を作る『小葉組織』・母乳を乳首まで運ぶ管『乳管組織』から発生する悪性腫瘍です。 約90%は乳管から発生する乳管癌です。乳管癌は乳頭腺管癌・充実腺菅癌・硬癌など細かく約15種類に分かれます。また、約5%の発症率の腺房細胞にできる小葉癌もあります。他の粘液癌・髄様癌・管状癌などの特殊なタイプもあります。
引用元:ベルーガクリニック

実は、この乳癌という病気は、女性がかかるガンの中で一番多いものとなっています。これは国立がんセンターによる調査結果です。

2015年がん患者数予測

しかも、乳がんに罹る女性は年々増加しており、2015年に新たに乳がんと診断された患者数は、9万人にも迫る勢いとなっています。

また、他の癌と比べて、なりやすい年齢も40~50代と比較的若い年代に多いとされています。

それだけに進行も早く、より注意すべき癌だといえます。

乳がんの症状

乳がんの症状には、どんなものがあるでしょうか。

  • 乳房や脇の下のしこり
  • 乳房のへこみ、ひきつれ
  • 湿疹や分泌液が出る等の乳頭の異常
  • 乳房の皮膚の発赤、ただれ等

代表的なものは、これらの症状です。基本的には、乳がんには痛みはありません。乳がんといえばやはり乳房のしこりというイメージですが、しこりができない乳がんも1割ほどあるので、ご注意ください。

乳癌の進行ステージは5つ

ここで、乳癌自体の進行ステージを見ていきましょう。癌は通常その進行度合いによって、ステージが分かれています。乳癌の場合には、癌の細胞が乳腺の中でどの位広がっているか、または、遠隔転移しているかで進行ステージが決まります。

乳癌の場合、主に0~Ⅳまでの5つのステージで進行度合いを判断します。

ステージ 状態
0 非浸潤ガン
しこりが2㎝以下でリンパ節転移がない
しこりが2㎝超でリンパ節転移がない
または、しこりが2㎝以下でリンパ節転移がある
リンパ節転移が進んでいる
しこりが5㎝超でリンパ節転移がある
しこりが皮膚や胸壁におよぶ
炎症性乳がん
骨・肺・脳など、乳房以外に転移がある


非浸潤がんと浸潤がんの違い

0期は初期の乳癌です。非浸潤ガンとは図のようにガンが小さな範囲にとどまっているもので、基底膜が破れてがん細胞がどんどん広がっていくと、進行ステージも上がっていってしまいます。

最後のⅣ期は骨転移などの遠隔転移がある場合で、転移の場所や状況によって異なりますが、10年生存率が15%前後とかなり下がってしまいます。

乳がんの治療

乳がんの治療法には、主に以下のようなものがあります。

  • 放射線治療
  • 薬物治療
  • 乳房温存手術
  • 乳房切除術

手術ができないほど進行しているケース以外では、多くの場合、手術が必要となります。そして手術に加えて、状態に応じてホルモン剤や抗がん剤治療および放射線療法を組み合わせていくことになります。

乳がんのおよそ7割は、ホルモン受容体を持っていると言われています。手術で摘出したがん細胞を検査することで、ホルモン受容体を持っているか否かを確認できます。ホルモン受容体を持っていた場合には、ホルモン療法の効果が期待できます。

遠隔転移と再発

乳癌の癌細胞は、乳腺で発生します。先にも少し触れましたが、癌細胞が乳腺組織からこぼれ落ちて、リンパ線や血液にのって他の臓器に行ってしまう可能性があります。これを乳癌の遠隔転移といい、非常に注意する必要がある現象です。

乳癌の主な遠隔転移場所は、骨・肺・肝臓・脳などです。その中でも、もっとも多いのが骨転移です。

転移性乳癌の約30%が、骨に転移するという統計があります。

一方、乳がん手術をしたのと同じ側の乳房や腋窩リンパに再び癌が発生し、なおかつ遠隔転移がない場合は、局所再発ということになります。このようなケースでは、再発治療として手術での根治を目指すことが多いです。

乳がんと聞くだけで恐怖心を感じてしまう女性も、きっと少なくないですよね。日本人女性で乳がんにかかる人は年々増加しているそうで、まったく他人事ではないですよね。

でも、進行していなければ根治しやすいがんでもあるそうなので、早期発見が重要です。

若いうちにかかってしまうと進行が早くて転移も起こしやすいそうなので、やはり2年に一度は検診を受けるべきですね。

乳癌の転移で一番多いのが骨転移!どんな検査や症状があるの?

前章では、乳がんの概要と、もっとも多い転移は骨転移だということをご説明してきました。ここからは、骨転移というものについてお話していきます。

骨転移とは

骨転移とは、読んで字のごとく、がんが骨に転移するものです。

血液の流れにのって乳がん細胞が骨に移り,そこで分裂・増殖するのです。骨にあっても「骨のがん」ではなく,あくまで乳がんですので,乳がんとしての治療を行います。乳がんの手術をしてから10年以上たっても骨転移が出ることがあります。転移の多い部位は,腰椎,胸椎,頚椎といった椎骨(背骨)や,骨盤,肋骨,頭蓋骨,上腕骨,大腿骨などです。
引用元:日本乳癌学会

このように骨転移は、血液の流れに乗って乳癌が流れていく血流性転移ですので、骨の中でも特に血流が多い部分、具体的には、背骨や骨盤や肋骨や頭蓋骨などに転移する確率が高いのです。反対に、肘から先や膝から下の骨に乳癌が遠隔転移することはほとんどありません。

骨転移の症状

では、骨転移した場合、どんな症状が出てくるのでしょうか。主な症状は以下の通りです。

  • 痛み
  • 骨折
  • 手足のしびれ、麻痺
  • 高カルシウム血症

独特な症状のひとつに、高カルシウム血症があります。

これは、乳癌の骨転移によって、転移した場所の骨から、カルシウムが溶けだすことによって起こる症状です。カルシウムが溶けると、血中のカルシウム濃度が高まります。これを放っておくと、脱水状態になり腎不全などを引き起こします。

喉がやたら渇く、多尿や便秘などの症状がでたら、高カルシウム血症の可能性があります。

その他の症状である手足のしびれ、背骨や腰の痛みは、立ち仕事の人やある程度年齢を重ねた人なら誰にでも起こり得るものなので、骨転移の症状か否かを自分で判断するのは難しいものです。

乳癌の骨転移を警戒するあまり、ささいな痛みを心配しすぎるのもストレスです。なので、あまり神経質にならず、定期的な健診等でチェックする程度にしてもいいのかもしれません。

骨転移の検査法

骨転移の有無を確認するには、以下のような検査法があります。

検査 内容
骨シンチ 骨に集まる放射性薬剤を静脈投与し、ガンマカメラで撮影する
小さな骨転移でも発見できる
PET がん細胞がぶどう糖を多く取り込む性質を利用し、
ぶどう糖に近い物質を投与してから撮影するとガンに目印をつけられる
骨転移以外のガンも発見できる
MRI 骨シンチよりもさらに小さな骨転移も発見できる
全身を一度には検査できない
血液検査 採血してカルシウム値や腫瘍マーカーを測定する

それぞれの検査にメリットとデメリットがありますし、症状やどの程度骨転移が疑われるかによっても行う検査が変わってきます。医師の説明をよく聞いて、疑問点があれば解消してから検査に臨みましょう。

骨転移の治療

さて、検査によって、もしも運悪く骨転移が確認された場合、治療法としては何があるでしょうか?医師によって、また、状態によってそれぞれ異なりますが、主に次の5つが考えられます。

  • ホルモン療法、抗がん剤療法=乳癌をたたく全身療法
  • 放射線療法=骨転移の進行を妨げる療法
  • ゾレドロン酸の点滴=骨転移によって起こる高カルシウム血症を治療する
  • 鎮痛薬の投薬=骨転移による骨の痛みを緩和する療法

乳がん治療と骨転移の治療、それに伴って起こる様々な合併症を複合的に治療しなくてはいけないので、治療法はこのほかにもあります。

特に骨転移の場合は、骨の痛みが伴う場合が多いので、鎮痛薬等の痛みの緩和は重要です。また、ゾレドロン酸も、腎不全を引き起こすなどの副作用があるので、注意する必要があります

がんは何でも転移することがあるけど、乳がんのがん細胞は血流に乗って広がるから、骨や肺とか脳にまで転移してしまうことがあるんだね!その中でも一番多いのが、骨転移なんだ~。

骨転移したら痛みや骨折なんかの症状が出るみたいだけど、一度乳がんをやったらちょっとした痛みでも骨転移なんじゃないかって、何だかビクビクしてしまいそう…。

そうね。でも、あんまり神経質になっていると、生活の質を落としてしまいかねないわ。

いったん乳がんになったら、手術して治ってからも定期的に検診を受けることになるから、その時まではよほど気になる症状がない限り、のんびり楽しく過ごすことも大切よ。

ゆったりした気分で過ごせば免疫力もアップするし、かえってガンを遠ざけていくことにもつながるわよ!

乳がんを早期発見して骨転移を遠ざけよう!検診で不安解消!

言うまでもないことですが、骨転移の前には乳がんがあります。したがって、乳がんを予防もしくは初期に根治できれば、骨転移はあり得ないということになります。乳がんを早期発見するためには、検診が非常に大切になります。

定期的な検診が重要!

繰り返しになりますが、乳癌は女性の癌の中で罹患率第一位の癌です。その確率は、12人に1人が乳癌になるといわれるほどです。

日本のがん検診受診率

こちらは日本のがん検診受診率(厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査」)です。近年はきちんと検診を受ける女性も増えてきましたが、まだ半数以上の人が未受診の状況です。この受診率は、欧米諸国に比べてもかなり低いようです。

小林麻央さんの乳がん告白において、検診を定期的に受けていても発見できなかった乳がんがあったことが話題になりましたが、だからといって検診に意味がないわけではありません。健診を受けなければどんな乳がんも早期に発見することは難しいのです。

乳がん検診とは

検診が必要なことは分かっていても、なかなか一歩が踏み出せないという方も多いと思います。でも、どんな検査をするのか知っておくことで、不安や恐怖が薄れて検診を受ける気になれるかもしれません。

乳がん検診は、一般的に次のような内容で行われます。

  • 触診
  • 視診
  • マンモグラフィー
  • 超音波検査

マンモグラフィーとは、バストを板で挟んで薄くしてX線撮影するものです。この検査では、視触診では見つけられない、しこりのない小さな乳がんも発見することが可能です。

ステージ0の非浸潤ガンなら、100%の確率で治癒できると言われています。

進行していないうちに治しておけば、乳房切除はもちろん、骨転移も避けることができます。ぜひ、2年に1回は乳がん検診を受けましょう!

乳がん検診の更に詳しい情報については下記記事をご覧下さい。
貧乳だと凄く痛いってホント!?マンモグラフィの真実とは?

乳がん検診といえばマンモグラフィーが有名ですが、それだけじゃなく触診や超音波もあるんですね。医師や看護師さんに相談して、必要な検査だけに絞ることもできるそうです。

検診は特に問題なければ2年に1回でよさそうですね。でも、自分でも月に1回、バストや脇の下を触ってしこりがないか確かめるセルフチェックをしていくことも大切ですね!

そこで気になるしこりなどがあってもなくても、検診を受けることの重要性が分かりました!

定期検診で乳癌を早期発見!もしも骨転移しても悲観しすぎないで

乳癌と診断されて、さらに骨転移になってしまった場合、精神的に落ち込んでしまうかもしれません。しかし、早期発見をして、その症状・治療方法を知ることで、気分を落ち着けることができます。

また、多くの体験者や現在闘病中の人とのつながりを作って、気持ちを強く持って、病に挑んでいく必要があります。乳癌はもちろん怖い病気ですが、克服した人も沢山いますし、現在闘病中でも生活の質をおとさずに元気に過ごしている人もいます。希望をなくさないようにしましょう。

乳がんの発見にも、骨転移の発見にも、定期的な検診が不可欠です。どちらも欠かすことなく、自分の心身を少しでも良い状態に持っていけるよう心がけましょうね。

乳がんももちろん怖いけど、その先にある骨転移はもっと怖いものよ。骨転移まで行ってしまうと根治は難しくなるから、その手前で食い止めることが大切よ。

そのためには、やっぱり早期発見!それほど進行していなければ、乳がんは手術で治るガンなのよ。セルフチェックと定期的な乳がん検診を欠かさないことが、がんに負けない一番簡単で大切な方法よ!

大きさや形も大事だけど、健康なバストであることが大前提よね。いつまでも満足いくバストでいるために、今からできることをやっておきましょうね。

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