鳩胸の原因を解説

ノーイメージ

服を着た状態だと大きく見えるのに、実は小さいバスト…。これは、鳩胸の人にとても多い悩みです。

「大きい」と思われているだけに、がっかりされるのが怖くて恋愛するのが億劫になることもあったりして、大きく見えるのに小さい鳩胸というものは、ある意味、貧乳以上に辛い悩みかもしれません。

今回は、そんな鳩胸をテーマに、鳩胸とはどんなものなのかというところから、鳩胸になってしまう原因までを詳しくお伝えしていきます。「私のバストはなぜこうなってるの?」とお悩みの鳩胸女性の方々は、ぜひご一読くださいね。

そもそも鳩胸って何だろう?

「鳩胸」という言葉は知っている人も多いでしょうし、「胸が前に出ている状態のことだよね?」という程度のことなら常識の範囲内かと思います。でも、それ以上に詳しいことは、当事者でないと分からないことなのではないでしょうか。

そこで、まず鳩胸とは何なのかという基本的な部分からお話を始めたいと思います。

はと胸って何?

そもそも、鳩胸とは医学的にはどんな状態なのでしょうか。

日本形成外科学会によれば、はと胸とは胸壁が前に突き出た状態のことです。

胸には心臓や肺といった生命維持にダイレクトに関わるとても重要な臓器が集まっているため、胸骨や肋骨でしっかりと周囲を囲まれています。胸壁とは、この胸骨などの骨格と、その周囲の筋肉および皮膚によって構成されている部分を指します。

その部分が前に出っ張っている状態が、鳥の鳩のように見えることから「はと胸」と呼ばれるようになったというわけなのです。

はと胸の種類

このように、胸壁、つまりは胸の部分が突き出ているものを「はと胸」と呼びますが、はと胸には以下のように3つの種類があります。
はと胸の種類
一番多いのは、①のように胸部の下の部分がもっとも出っ張っている状態で、すべてのはと胸のうち7割弱がこのタイプです。次に多いのが③のように左右非対称に突き出ているタイプで、②のように胸部の上の部分がもっとも出ているタイプは稀です。

はと胸の症状

胸の骨が出っ張っていると聞くと、何だか大変なことのように思えるかもしれませんが、はと胸にはこれといった身体的症状はありません。

はと胸とは逆に、胸壁が凹んでいる「漏斗胸」は凹みの程度によっては喘息や肺気腫など健康上困るような症状が出ることもあるのですが、はと胸は全く無症状であることがほとんどです。

しかし、その見た目に悩んでしまう人は多く、精神的苦痛が唯一の症状といってもよいでしょう。

はと胸って、バストの土台部分が前に突き出してる状態なんだね。

胸の下の方が出っ張っている人もいれば、左右で異なる出方をしている人、それから、上の方が出ている人もいて、一口に鳩胸って言ってもいろいろなんだなぁ。

でも、見た目の問題だけで、健康上は特に影響ないのは一安心だね。とはいえ、女性にとっては見た目も大事だから、悩んでる人も多そうだね。

鳩胸の原因っていったい何?

鳩胸とは胸壁が前に突き出ている状態を指すものであり、特に痛みがあるわけでもなく、見た目上の問題以外はほぼ無症状であることをお伝えしました。

では、なぜそのような胸壁の変形が起きてしまうのでしょうか?ここでは、鳩胸になる原因についてお話します。

はと胸の多くは先天性

鳩胸の原因の多くは、先天的なものです。

漏斗胸とはと胸が同じ家系に比較的多く見られることから、遺伝が関係していると考えられています。

遺伝とはいっても、生まれてすぐに鳩胸だと気づかれるケースは少なく、成長とともに目立ってきて3歳頃に初めて発見されることが多いです。また、幼児期には見過ごされていても骨の成長とともに突出が大きくなり、10歳頃に分かることも少なくありません。

後天的な原因

お伝えしたように、はと胸のほとんどが先天性ではありますが、まれに後天的にはと胸になることがあります。その場合の原因には、以下のようなものが挙げられます。

  • ビタミンDの代謝障害
  • くる病

ビタミンDが欠乏すると骨が柔らかくなり、変形しやすくなります。

ビタミンDは骨の形成や発達に欠かせない栄養素であり、食品から摂取してさらに紫外線に当たることで生成されます。

近年、乳幼児に「くる病」という病が増加しましたが、これは骨に変形が起こることを主症状とする病気です。そして、くる病の増加も赤ちゃんの日光浴不足などの影響で、ビタミンDが不足していることが原因であると言われています。

このような場合は、先天性の鳩胸とちがって、治療が必要となります。治療に関しては、ぜひこちらも合わせてお読みくださいね。

はと胸の原因の多くは、遺伝による先天的なものなんですね。体型が一人ひとり違うように胸壁の出方も人それぞれで、よほど大きく突き出していない限りはそれほど気にする必要はなさそうですね。

でも、後天的な鳩胸はちょっと心配ですね。ビタミンD不足や病気が原因で鳩胸になることもあるなんて、知りませんでした。

後天的な鳩胸はそんなに多くはないし、大人の女性がビタミンD不足から鳩胸になることは滅多にないから、過剰な心配は不要よ。

でも、ビタミンD不足やくる病は、特に赤ちゃんや小さい子に多い病気で、そのせいで骨が変形して鳩胸になったり身長が伸びなかったりすることがあるからお母さんは注意してあげてね。

ビタミンDを含む食材を摂って適度に日光浴をさせれば、予防や改善もできるわよ。

鳩胸にはどんな弊害があるのか

後天的なはと胸は治療をしなければなりませんが、先天性の場合は医学的に治療が必要というわけではありません。でも、はと胸を治療しなかった場合、何か弊害があったりしないのでしょうか?

精神的な負担から様々な症状が起こり得る

「私は、はと胸だけど全然気にならない」という場合は、まったく弊害はないと言ってよいでしょう。

しかし、はと胸にコンプレックスを抱いている女性の場合、好きな服が着られなかったり、バストを見られるのが苦痛で温泉や海などのレジャーを楽しめなかったり、恋愛にも消極的になってしまったりと、人生に負の影響が出てくることも大いにあり得ます。

また、はと胸を隠そうとするあまり、姿勢が悪くなって猫背になってしまうことや、ストレスから免疫力が低下して病気になりやすくなるなどの弊害が出てくることも考えられます。

身体的には直接的な弊害はないのですが、はと胸に対する気持ちの上での負担が、様々な方面への影響として現れることがあるというわけですね。

バストの形が悪くなることも

また、はと胸女性の場合、バストアップという点において問題が出てくることも多いです。

というのも、はと胸の人のバストは、年齢とともに外側に向けて垂れていきやすいのです。

これは、なぜなのでしょうか?例えば、物干し竿に洗濯ばさみを使ってTシャツを干すとしましょう。Tシャツの両肩部分を洗濯ばさみで留めると普通に干せますよね。

しかし、中央部(首の部分)1か所のみを洗濯ばさみで留めるとどうでしょう。肩がガクっと落ちてTシャツが矢印のようになってしまいます。どこに力が加わるかで重心のかかり方も変わってきます。

鳩胸の場合、普通体型に比べて胸の中央部分が特に出ている為、そこを中心に外側へと重力がかかり離れ乳になってしまいやすいのです。

はと胸って病気が元でなることもあるけどそれは稀なケースで、健康上は何の弊害もない、体型の個人差というレベルの鳩胸が大半みたいだね。

でも、いかつく見えてしまったり、バストが外側に広がりやすかったりと、鳩胸の人ならではのお悩みがあるものなんだね。

そういえば、鳩胸気味の友達はCカップくらいに見られるけど、実際はAカップだから恋愛にも臆病になっちゃうって言ってたなぁ。いろんな悩みがあるんだね。

はと胸のほとんどは先天性だった!

はと胸とは、胸骨の変形などによって胸壁が前に突き出している状態のことです。その原因は、多くが先天的なものであり、まれにビタミンD不足などが考えられることをお話してきました。

はと胸のほとんどのケースでは医学的に問題ないものの、ガタイがよくてごつい体型に見えてしまうことや、バストが左右外側に垂れていくという見た目の問題、さらにはコンプレックスが元で姿勢が悪くなったり免疫が下がるなどの弊害もおきてしまいがちです。

これは女性にとって深刻な悩みになり得るものなので、健康上問題ないからといって放置はできない人も多いものです。適切な対策を考えるためにも、まずは自分の原因を見極めてみましょう。

はと胸にコンプレックスを感じている女性は、意外と多いんじゃないかしら?実際より大きく見られるのは良い点もあるかもしれないけど、がっかりされそうで不安に思ってしまうものよね。

でも鳩胸のほとんどは生まれつきの体型というだけで、何も問題ないことがほとんどだから、よほど目立つ場合以外は気にしなくてもいいのよ。

クヨクヨ悩んでいると、かえってストレスで体調が悪くなってしまうなんてこともあり得るわ。どうしても治したいなら治療法の記事も参考にして、ぜひコンプレックスを解消してね!