右胸・左胸が痛いときに疑われる病気は?左右それぞれについて解説!
美しいバストは女性らしさの象徴であり、女の命とも言えます。また、胸は女性ホルモンの変化を感じやすい部分でもあります。例えば、生理前になると胸が張って痛みを感じたりすることって、よくありますよね。
でも、そのような生理的な胸の痛みは、基本的に左右どちらにも起こり得るものです。今回取り上げるのはそのような胸の痛みではなく、左胸あるいは右胸どちらかが痛む場合に考えられる病気です。
左右どちらの胸の痛みにも、それぞれ考えられる原因があります。どちらかの胸に限定した痛みを感じることがある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
左胸が痛いときはこんな病気の可能性が!
まずは、左胸の痛みの原因として考えられる病気から見ていきましょう。
左胸が痛いときに疑われる病気
胸の痛みの中でも、特に左側に痛みを感じることの多い病気には、以下のようなものがあります。それぞれの病気の概要とともに確認しておきましょう。
病名 | 病気の概要 |
---|---|
心膜炎 | ・ウイルスや細菌が原因で心臓の膜に炎症が起きる ・左胸に鋭い痛みを感じることが多い ・左側を下にして寝ることや、咳、深呼吸により痛みが増す |
狭心症・心筋梗塞 等の心臓疾患 |
心臓を動かす血管が狭くなるか詰まることが原因で 真ん中から左胸辺りが激しく痛む |
胃潰瘍 | ・ピロリ菌やストレスの影響で胃粘膜の働きが弱まり潰瘍ができる ・胸左の下から左脇腹にかけて主に食後に痛む |
急性膵炎 | ・アルコールや胆石などが原因で膵臓に炎症が起きる ・左胸から左のみぞおちにかけて痛む ・痛みの強さや部位には個人差が大きい |
とはいえ、中央からやや左胸にかけての部分が痛むときは、やはり心筋梗塞など心臓の病気もじゅうぶん考えられますので、すぐに病院で診てもらうようにしてください。
でも、左胸の痛みにはやっぱり心臓系の病気もいろいろ考えられるのですね。中心が痛んだ時も同じように心臓の病気の可能性があるということも、合わせて覚えておきたいです。
右胸が痛い場合にはどんな病気が考えられるの?
では次に、右胸の痛みから推測できる病気について見てみましょう。
右胸が痛む病気
右側の胸やその近辺に痛みが出る病気として疑われるのは、以下のようなものです。
病名 | 病気の概要 |
---|---|
十二指腸潰瘍 | ・ピロリ菌などの影響で胃酸の分泌が増え、粘膜に傷がつき潰瘍ができる ・右胸の下から右脇腹が主に空腹時に痛む |
胆のう炎 (胆石) |
・胆石や細菌感染が原因で胆のうに炎症が起きる ・右胸の下あたりに激しい痛みが起きる |
右側は心臓の病気である可能性は低く、消化器系の病気が原因であるケースが多いです。
消化器系の病気で近年増えているものに逆流性食道炎がありますが、それは胸の中央が痛むものです。
また、十二指腸潰瘍や先にご紹介した胃潰瘍は、それぞれ右胸と左胸が痛む病気としてお伝えしていますが、胸の真ん中や背中など他の部位にも痛みを感じるケースも少なくありません。
このように、左右の胸の痛みという症状だけでは判断が難しいので、必ず医師に相談してみてくださいね。
それと、胆石や胆のう炎でも右胸が痛くなることがあるみたいだけど、胆石って胆のうでできるんでしょ?
でも左胸の痛みのところで、胆石が急性膵炎の原因にもなるって言ってたけど、どういうこと?
でも、胆管によって胆のうと膵臓はつながっているから、胆管を通って胆石が膵液の出入り口をふさいでしまうと急性膵炎の原因になることがあるのよ。
胃腸系の病気はお腹が痛くなることももちろん多いわ。でも、お腹と胸の境い目辺りが痛むこともあって、胸痛と感じる人もいるのよ。
左右対称にある器官なのに片側だけに起きる胸痛もある!
では最後に、病気の発生する部位、つまり肺や肋間などは左右対称に存在するにもかかわらず、痛みが生じるのは一回の発病につき左右どちらかだけというケースについてお話します。
このような場合、どんな病気が考えられるのでしょうか?
左右いずれかに起きる胸痛の原因
左右いずれにも痛みが出る可能性があるけれど、一度に起きる痛みは左胸か右胸のどちらか一方のみという病気には、以下のようなものがあります。
病名 | 病気の概要 |
---|---|
肋間神経痛 | ・片側の肋骨の間の神経に痛みが生じる ・急なチクチクした強い痛みが数秒から数分続く |
帯状疱疹 | ・水ぼうそうのウイルスが免疫低下などにより再活性化して発症する ・左右どちらかの肋間神経に帯状に小さなぶつぶつができ激しく痛む |
自然気胸 | ・肺の空気の袋が破れて肺がしぼんでしまう病気 ・肺がしぼむときに激しい痛みが生じる ・基本的には片肺だけに起こるが、まれに両肺に発生することもある |
いずれの病気も、同じ人に何度か発生する可能性もあり、1回目は左胸だったけど次は右胸が痛かったということもあり得ます。
しかし、同時に左右両方の胸が痛むというケースは、これらの病気においてはないか、あっても非常にまれです。
両胸に同時に痛みが出る可能性がある病気も!
両方の胸に同時に痛みが起こり得るものもあります。乳腺症や乳腺炎などもその一例です。
この場合は、やはり胸の左右どちらかの骨折している部分が痛みます。
肋骨以外にも、胸骨やその周辺の痛みについては、こちらの記事にて詳しくご紹介しています。興味のある方は読んでみてくださいね。
でも、左右どちらかだけ痛む病気の原因を見てみると、骨折や帯状疱疹などによる神経痛なので、それも納得です!
あと、咳だけでも肋骨が折れることってあるんですね!咳が出始めたら早めに止めるに限りますね。
痛いのは左胸?右胸?それとも両方?痛い位置によって病気を推測!
胸の痛みと一言でいっても、どちら側がどんなふうに痛いのかによって考えられる病気も変わってきます。
心臓は左側というわけではないにしても、左胸の痛みにはやはり心疾患の疑いがあり、右胸が痛む場合は消化器系の病気の可能性があるということをお話してきました。しかし、内臓の病気以外にも、神経痛、骨折による痛みなど、痛む部位の詳細は様々です。
いずれの病気が疑われるにしても、必ずしてほしいのは病院へ行くことです。胸の痛みに関して自己判断は危険です。この記事を参考に病名を推測して、内科や循環器科、消化器科など該当する科を、分らなければ総合病院を受診してみてくださいね!
そんな痛みの多くは、胸の左右どちらかに痛みが出るから、それによって何の病気かを判断する目安にすることができるわ。
でもその目安はあくまでも受診する科を決めるための材料であって、医師に診てもらわなくてもいいということではないわ。必ず、専門医の診察や検査を受けて、必要なら治療を進めていってね!