胸の病気に関する情報はココ!知ることで不安を解消しよう!
バストは女性の象徴。少しでもキレイな胸になりたいと願う女性はとても多いものです。そんな見た目のお悩みも決して軽いものではないけれど、より深刻なのが胸の病気や症状に関する問題。
胸に痛みやしこりを感じるのは、多くの女性が経験済みなのではないでしょうか。そんなときは「もしかして乳がん!?」なんて考えて、とっても不安になってしまいますよね。
女性にとって大事なバストだからこそ、少しでも症状があると心配しすぎてしまいがちだけど、正しい知識を身につけるのはとっても大切なことです。
このカテゴリーでは、胸に関する様々な病気や症状についてまとめています。ぜひ適切な情報を得て、余計な不安から解放されましょう!
一番怖いのはやっぱり乳がん!どんな症状があると危険なの?
女性が胸の病気と聞いて一番に連想するもの、そして、一番恐怖心を感じてしまうものと言えば、やはり乳がんでしょう。そこで、まずは乳がんについて基本的なことと危険な症状についてお話します。
このカテゴリーには微熱になるとそれはもしかして!乳癌の初期症状とその対策!について詳しくお伝えする記事もありますので、どうぞご参考に!
乳がんは増加傾向!
まずは、この表をご覧ください。
2014年の部位別がん患者数を元に、2015年の患者数を予測したものです。女性のかかるガンの中では、2位の大腸がんを大きく引き離し、乳がんが断トツで最多となっています。
また、乳がんにかかる日本人女性の数も、年々増加傾向にあります。どの女性にとっても、他人事とは言えないのです。
こう聞くと怖くなってしまいますが、乳がんは早期発見すれば生存率の高いガンであることも分かっています。
乳がんの症状
乳がんは、はじめは無症状なので、初期に自分で見つけるのは難しいと言われています。しかし進行してくると、
- 乳房や脇の下のしこり
- 乳房のひきつれ
- 乳頭から分泌物が出る
これらの症状が見られます。このような症状があったら、すぐに病院へ行ってください。
そうすることで、万が一乳がんが見つかっても早期治療が可能ですから、生存率を高める
ことができます。
患者数が増えるに伴い、乳がんに関する研究もどんどん進んできて、喫煙や過度の飲酒、運動不足が乳がんのリスクを高めることも分かってきてるわ。やみくもに怖がるんじゃなく、自分の生活を振り返って予防に努めるのも大事なことよね。
胸のしこりの多くは良性!?乳がんと間違われやすい乳腺症とは
乳がんの主症状のひとつである「しこり」ですが、乳房にしこりを発見しても、必ずしも乳がんとは限りません。良性腫瘍も、意外と多いものなんです。そんな、良性のしこりの中で多いのが、乳腺症です。
乳腺症って?
乳腺症は、患者さんの数の割には認知度の低いものです。なぜなら、乳腺に生じる何らかの異常を一括りにして「乳腺症」という呼び方をしているだけで、明確な病変につけられた病名とは少し違うからです。乳腺症は病気ではないという捉え方をする医師も多いです。
乳腺症の症状には、たとえば以下のようなものがあります。
乳がんと似た症状もありますし、検査内容も共通しています。
実際、乳がんと間違われやすいものなのですが、乳がん以外の良性のしこりは、乳腺症であるケースがもっとも多いのです。
乳腺症について詳しく知りたい方は乳腺症ってどんな病気?悪性になる可能性は?2つの疑問を解決!←こちらの記事も必見です!
乳がんとの見分け方は?
しこりに気づいたら乳腺外来や婦人科などの病院へ行くのがベストですが、自分でも見分けられる方法があれば知りたいですよね。絶対すべての人に当てはまるというわけではないですが、乳がんにはない乳腺症の特徴を見てみましょう。
乳腺症とは、中年女性によく見られる良性疾患で、性ホルモンの不均衡(相対的なエストロゲン過剰状態)により起きると考えられています。
乳腺は性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、プロラクチンなど)の影響を受けています。エストロゲンは乳腺の発育に影響を与えていますが、その(プロゲステロンに対する)過剰状態が乳腺症を発生させるといわれています。従って、乳腺症の症状は生理と共にある程度の周期性をもっています。
引用元:キッコーマン総合病院
このように、乳腺症は女性ホルモンが原因なので、乳腺症による痛みやしこりは生理前に大きくなり、生理が終わると軽減するという特徴があります。また、乳腺症のしこりは片方のケースもありますが、左右の乳房に複数個見られることもよくあります。
次章で詳しくお伝えしますが、乳がんは痛まないのが普通なので、痛みがある時点で乳がんではない可能性が高いと言えます。
バストに痛みがあったり、生理周期に合わせて症状が強まったり軽減したりする場合は、乳腺症の可能性が高いんですね。乳腺症ってよく知らなかったけど、意外とよくある症状なんですね。
乳腺症と乳がんは基本的にまったく別のものだけれど、乳腺症ががん化するケースも少数ながらあるから、しこりを見つけたら念のために病院へ行ったほうがいいわ。乳がん検診も忘れずにね!
乳がんでは胸の痛みはないのが基本!じゃあこの痛さの原因は?
胸がチクチク痛んだ経験がある女性は、年齢を問わずとても多いと思います。これもまた、乳がんでは?と不安になりがちです。でも先にも触れましたが、基本的に乳がんには痛みという症状はありません。それでは、胸の痛みの原因って何なのでしょうか?
ここでは、胸が痛い場合に考えられる病気や原因についてご紹介します。
乳腺炎
胸に痛みを感じる病気の中で多いのが、乳腺炎です。乳腺症と似た病名ですが、全く違う病気です。
乳腺炎の原因は、細菌感染や母乳の詰まりなどで、乳腺に炎症を起こすというものです。
症状には、以下のようなものがあります。
- 乳房の痛み
- 乳房の腫れ
- 乳房の皮膚の発赤
- 発熱
授乳中のママに多い病気なので、なかなか病院へ行くのも大変ですが、放っておくと膿が溜まってしまい切開しなければならないことにもなり得ますので、できる限り病院を受診してください。
月経前症候群(PMS)
毎月生理前になると、いろんな不快な症状に悩まされる女性はとても多いもの。酷い場合には、月経前症候群(Premenstrual Syndrome=PMS)の可能性があります。PMSの症状には、以下のように様々なものがあります。
- 胸の張りや痛み
- 頭痛
- 下腹痛
- イライラ
PMSの症状は月経が始まれば治まりますし、必ずしも治療が必要な病気ではありません。
しかし、毎月繰り返す人も多いですし、あまりにも苦痛が強い場合は受診することをオススメします。治療すると楽になりますから、つらいならば遠慮せずに病院へ行ってみましょう。
バストの成長期
10代前半の女子が胸の痛みを感じたら、それはバストの成長期のためかもしれません。
2次性徴をむかえるちょうどこの時期は、ホルモンの分泌により、丸みを帯び女性らしい体つきになってきます。乳房も発達し、片方がもう片方よりも大きくなったりするのも自然なことです。
またその発達に伴い、乳房に痛みを感じることがありますが、思春期の胸の痛みは、異常ではありません。発育を妨げないよう体にあった下着を選びましょう。小学校低学年で胸の痛みやしこりがある場合は、小児科へ受診しましょう。
引用元:小牧市 思春期相談
思春期になると女性ホルモンの分泌量が一気に増加するので、その影響でバストが痛むことは珍しいことではありません。成長とともに治まりますが、心配ならお母さんや保健室の先生など、信頼できる大人に相談してみましょう。
「胸の真ん中から鈍痛が…」そんな方にはhttp://eve-melancholy.jp/wp/entry-45/こちらの記事もチェックしてみて下さい!
でも、大人になってからも女性ホルモンの影響で胸が痛むことも、ぜんぜん珍しいことじゃないんだね。前章の乳腺症もそうだし、PMSの可能性もあるってことかー。
他にも、授乳中のバストがズキズキと激しく痛んだら、きっと乳腺炎だね。どれだったとしても、病院に行ってみた方が良さそうだね!
呼吸器や循環器への影響も…胸部が凹む漏斗胸の原因や症状
見た目で分かる胸部の異常として、漏斗胸があります。ここでは、漏斗胸についての情報をご紹介します。
漏斗胸とは?
漏斗胸は胸部が骨格から凹んでいるもので、肋骨の形成不全が直接の原因です。しかし、なぜ骨の形成不全が起こるかということについては、遺伝が関係していると考えられる場合もありますが、はっきりとした原因はまだ分かっていません。
乳幼児期に分かることが多いですが、小学生や中学生になってから気づくケースもあります。
凹みの程度は様々で、軽度ならほとんど分からないものもあります。しかし、見た目で分かるほど大きく凹んでいる場合は、その分臓器への影響も大きくなりがちであり、しかも心理的苦痛も感じやすい病気です。
漏斗胸の症状
漏斗胸には、胸部のくぼみ以外に以下のような症状が伴うことがあります。
- 咳が長引く、喘息
- 小食
- いびき
- おう吐しやすい
- 疲れやすい
- 少しの運動で息があがりやすい
- 胸の痛み
つまり、単に見た目の問題だけではなく、心臓や肺などの呼吸器や循環器に影響があることも多いのです。
漏斗胸の治療
症状が軽ければ自然にまかせるというケースもありますが、必要に応じて手術による治療が行われます。
図のように、金属の板を胸に通し、反転させて胸部を内側から持ち上げるという「Nuss手術」が主流となっています。
手術を行う時期については様々な研究がなされていますが、8歳以降の学童期に行うケースが多いようです。早すぎても遅すぎてもデメリットが出ますので、状況に応じてベストな治療ができるよう、漏斗胸に気づいたらすぐに受診したほうが良いでしょう。
気になる漏斗胸をどうにかしたい!目立たなくする方法とは?←こちらの記事もご参考にしてください。
見た目が気になるだけじゃなく、身体が疲れやすいことで積極的になれず、性格や生活にも影響が出てしまいがちなんだそうです。
健康上の問題がある場合はもちろんですが、そうでなくても受診はしたほうが良さそうです。お子さんなら小児科や小児外科、大人の場合は整形外科に行くといいそうですよ。
他にも胸の周辺の気になる症状が!?この際まとめて知っておこう
乳房や胸部の病気や気になる症状についてお話してきましたが、その他にも胸周辺に関する病気はたくさんあります。女性のバストの問題とはまた違った角度ではありますが、ついでに胸近辺にまつわる様々な病気についても知っておきましょう。
肋間神経痛とは?
胸の奥や下の方、さらには背中の方までが、チクチクあるいはズキズキと痛んだ経験はありませんか?それは、肋間神経痛と言われるものかもしれません。
これは、肋骨の間の神経が痛むもので、原因としては以下のようなものが挙げられます。
- 不自然な姿勢や疲労
- 帯状疱疹ウイルス
- 肋骨の骨折やヒビ
あまりにも痛みが激しい場合は、ペインクリニックなどで行う神経ブロックという治療法があります。何科へ行くべきか迷いますが、まずは整形外科が良いでしょう。
狭心症と心筋梗塞
心臓の病気といえば、狭心症や心筋梗塞を思い浮かべる人も多いと思います。それもそのはず、狭心症と心筋梗塞をまとめた呼称である「虚血性心臓疾患」は、日本人の三大死因のひとつなのです。
加齢や食事の偏りなどで、冠動脈の血管内にコレステロールが溜まった状態を「動脈硬化」といいます。動脈硬化が酷くなると血管が狭くなり、症状が出始めます。この状態を狭心症といいます。さらに進行すると、血管が完全に詰まってしまい、急性心筋梗塞となります。
症状としては、
- 胸の痛み・圧迫感
- 冷や汗
- 動悸・息切れ
- めまい・脱力感
狭心症の段階では、薬物治療が中心となります。悪化しないよう、禁煙や適度な運動、食生活の改善などを心がけましょう。もしも心筋梗塞を起こしてしまったら、すぐに受診すべきです。突然強い胸の痛みを感じたら、迷わず救急車を呼んで下さい。
大動脈解離
もうひとつ、重大な心臓疾患である大動脈解離について、お話します。
大動脈解離は、簡単にいうと、大動脈の血管壁が裂けている状態です。裂けているといっても、破れているわけではありません。血管壁の内側の膜に亀裂ができ、内側と外側の膜の間に血液が流れ込んだ結果、血管を2重構造にしてしまうのです。
大動脈に解離がおこると、いずれ分枝血管に血液が流れなくなり、臓器の血流障害(虚血)がおこります。
引用元:社会医療法人財団 石心会 川崎幸病院
そして、血流障害のおこる場所によって、様々な合併症が生じます。
たとえば心臓の虚血なら心筋梗塞、脳の虚血なら脳梗塞といったように、命にかかわる状況となってしまいます。
主な症状は、強烈な胸の痛みです。緊急手術が必要となりますので、この場合もやはり、すぐに救急車を呼びましょう。
肺血栓塞栓症
心臓から肺に血液を送る肺動脈に血栓ができて詰まってしまい、肺に酸素を送り込めなくなった状態を肺血栓塞栓症といいます。これも命に関わることもある病気で、近年よく知られるようになったエコノミークラス症候群が、これに当たります。
主な症状は以下の通りです。
- 突然の強い胸の痛み
- 突然の息切れ
- 咳
- 足のむくみや痛み
血栓ができてしまってからの治療には、血栓を溶かすための薬を使うのが基本です。しかし、この病気は予防も可能です。運動不足はリスクを高めますので、同じ姿勢を取り続けないことや、入院中など動きが制限されるときには弾性ストッキングを着用するなどの対処法があります。
逆流性食道炎
胸の周囲にある臓器は、心臓や肺以外にもあります。食道もそのひとつで、逆流性食道炎は年々増加している食道の病気です。
健康体ならば、食道のぜん動運動や下部食道括約筋の働きにより、いったん胃に入った食べ物などが食道に戻ってくることはありません。
しかし、脂肪やたんぱく質の多い食事・肥満・加齢などの影響でその働きが弱まると、胃の中のものが食道に逆戻りしてしまい、胃酸などによって食道内に炎症が起きてしまうのが逆流性食道炎なのです。
その症状には、こんなものがあります。
- 締め付けられるような胸の痛み
- 胸やけ
- 呑酸(酸っぱい液体が口まであがってきてゲップが出ること)
- 咳
- のどの違和感
このように、バストの病気ではない逆流性食道炎でも、やはり胸の痛みという症状が現れるのです。
逆流性食道炎を治すために最も基本かつ重要なことは、食事を始めとする生活習慣の改善です。状態によって薬物治療や手術が行われることもありますが、生活を改めなければ元の木阿弥です。
心筋梗塞や大動脈解離なんていう心臓や肺の病気だと、命の危険があるものも多いから要注意だね!生活習慣を見直すことで予防できるものも多いみたいだから、私も食事には気をつけようっと!
胸の症状は心配ないケースも多い!続くなら念のため病院へ!
乳がんからバスト以外の胸部近辺の病気まで広くご説明してきましたが、少しでも不安が取りのぞかれたでしょうか?胸にしこりが触れたり痛みを感じたりすると、すぐさま乳がんを連想してしまいがちですが、実際は良性の腫瘍や乳腺症という心配ないケースも多いんです。
乳房そのものだけではなく、心臓や肺、食道などなど胸部の周りには重要な臓器がたくさんあって、胸の痛みや違和感などの症状を呈する病気も多いものです。
それらも含めて、乳房や胸部に気になる症状が続くようなら、放置しないで医師の診察を受けて下さいね。
良性だったり、そもそも病気でさえなかったりと、何の問題もないケースもとても多いから過剰な心配はしなくてもいいけど、楽観視しすぎるのも良くないわ。
しかも、バストの奥や下の方に症状が現れる、肺や心臓なんかの病気に対しても油断大敵ね!何よりも大切なのは、定期健診と症状が出たときの素早い受診よ。これに気を付けて、いつまでも内実ともにキレイなバストでいましょう!