胸を触るとわかるしこり…それは乳腺炎かもしれません!

胸を触るとわかるしこり…それは乳腺炎かもしれません!

バストに関する悩みは、なかなか他人には相談できません。触ってみたらしこりのようなものがある…生理前になると張ってしまってすごく痛い…など、小さな悩みから大きな病を疑う症状まで様々です。

揉んで痛みがあったり、しこりがあることがわかったら「乳腺症」の可能性があります。

乳腺症とはどのようなものなのでしょうか。乳腺炎や乳がんと違う点はあるのか?癌化する可能性はあるのか?予防できるのか?

不安な点を拭うべく、乳腺症に関するあれこれをご紹介します!

痛みを伴う乳腺症!その症状とは?

乳腺症になると、どのような症状が出るのでしょうか。また、乳がんなど悪性の病との違いは症状にあるのでしょうか。

そもそも乳腺症って何?という方も多いと思いますので、まずは乳腺症について詳しく解説していきたいと思います。

乳腺症の特徴はコレ!でも自己判断はNG

まず、乳腺症はどのような症状なのか?というものから説明していきましょう。

こちらの画像をご覧ください。

バストの断面図

乳腺症とは画像の通り、胸が張ったり、胸にしこりが出来たり痛みが出たり…といった症状があらわれます。

乳腺症には,主として卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンというホルモンがかかわっており,閉経後に卵巣機能が低下するとこれらの症状は自然に消失します。
引用元:乳腺症や乳腺炎,乳腺線維腺腫は乳がん発症と関係がありますか。 | 患者さんのための乳がん診療ガイドライン – 日本乳癌学会

乳腺症の原因は女性ホルモンが大きく関わっており、生理前になると胸が張ったりしこりが大きくなりますが、生理が終わる頃になると痛みや張りが収まることが多いです。

つまり、生理周期のある人なら、誰でもなり得るものなのです。

しかし、悪化すると生理周期に関わらず常に痛みを伴い、しこりを形成し、乳頭から分泌物が出ることもあります。

検査方法は乳がんと同じ!

しこりが出来て「もしかしたら乳がんかも?」なんて思ったら、迷わず病院で検査を受けるのがいいでしょう。

検査は乳がんと同様に、超音波検査やマンモグラフィ、レントゲン検査などでどんな状態かをチェックします。もちろん問診や触診、視診なども行われます。

基本的にこの段階で乳がんの疑いがなければ乳腺症であると言えるでしょう。心配な場合はさらに細胞診や組織診を行います。

治療は基本的に経過観察

乳腺症と診断された場合、しこりの大きさが小さかったり、症状が軽い場合は経過観察となり特別な治療法は行われません。

ただしこりや嚢胞(のうほう)が大きいケースでは注射器で嚢胞を少し取り、組織診などを行うこともあります。

胸が張って痛い場合は、女性ホルモンの分泌を抑える薬を処方されます。病気ではなく症状であり、しこりも良性ですので治療と言えるものは少ないのも特徴と言えるでしょう。

乳腺症ってしこりがあっても乳がんってわけじゃないんだね。胸が張るってのは結構若い子にも多そうだけど…。

しかも生理があるなら誰にでも起こる可能性があるって…対象範囲がかなり広いって言えるんじゃないかな。

しこりがあると女性ならやっぱりビックリしちゃうけど、乳腺症なら安心出来そう。とはいっても、自分ではわかんないからやっぱりきちんと病院で診てもらうのが一番だね。

乳腺症はホルモンバランスの乱れが原因!?

乳腺症の原因はあるのでしょうか。なりやすい体質もあるのでしょうか。実は、乳腺症の原因は未だ定かになっていないのです。

しかし、生理周期と症状が関係していることから、女性ホルモンの乱れが原因ではないかと推測されています。

続いて、乳腺症の原因と考えられている女性ホルモンについて解説していきます。

乳腺症はエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れると発症

乳腺症の原因は、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが関係していると言われています。1度は聞いたことのあるホルモン名だと思いますが、この2つの女性ホルモンがどうなると乳腺症になってしまうのでしょうか。

エストロゲンとプロゲステロンは、どちらも乳腺に影響を与えますが、乳腺症に関係が深いのは卵胞ホルモンとも呼ばれるエストロゲンです。

エストロゲンの分泌量がプロゲステロンに対して相対的に出過ぎてしまうと、乳管という母乳が出てくる管と、その周囲の間質と呼ばれる結合組織を刺激し大きくします。

また、生理(月経)は、赤ちゃんを作るために肥大した子宮内膜が使われなかったために血液とともに体外に排出されるものですが、子宮内膜だけでなく、赤ちゃんがおっぱいを飲めるようにと乳腺も月経前に肥大・増殖するんです。

そのため、月経直前にはおっぱいが3割~4割程も増えてパンパンと張ってしまうこともあります。それが乳房が硬くなったり痛くなったりする…「乳腺症」となるわけです。

タナカコーポレーション株式会社によると、ホルモンの分泌量と生理周期は下記のグラフのようになっています。

生理周期とエストロゲン

生理周期に応じた痛みであっても、しこりを発見した場合は、自己判断で「乳腺症」と決めつけず、医師の診察を受けましょう。

乳腺症は病気…とは言いがたいもの

乳腺症は、女性ホルモンに関係して出てくる症状のひとつであり、その原因の多くはまだ解明されていません。

しかし月経周期に合わせて症状が強く出たり収まったりを繰り返します。つまり乳腺症は月経周期をもつひとなら誰でもなり得る「症状」なので病気ではありません。

それに対し、同じしこりがあるという症状ひとつとっても乳がんは「悪性腫瘍」、乳腺炎は「炎症」と言えます。

この2つの病気に関しては次のトピックで解説したいと思います。

乳腺症の原因ははっきりと解明されていないんですね。月経周期とともに症状が変化するから女性ホルモンが関係しているのでは…?ということです。

確かに女性の身体は女性ホルモンに大きく左右されますもんね。特にバストや子宮といった女性らしい、女性にしかない部分はホルモンの影響が大きいのでうなずける気がします。

ただあくまで病気ではなく症状というのがポイントかもしれません。乳腺症だから病気なんだ!と考える必要はなさそうですね。

乳腺症に似た症状?他にもある乳腺の病気

しこりが出来たり、胸が張ったりといった症状は何も乳腺症だけではありません。

乳腺症とよく間違えられるのは「乳腺炎」という病気です。他にもしこりがある、という意味では「乳腺線維腺腫」や「乳がん」と間違えるケースが多いのもこの乳腺症です。

この4つの病気について、特徴や違いなどをまとめてみました。

年齢などは様々。でもしこりが共通項

こちらの表を見ていただくと、いずれにも「しこり」という症状が出ていることがわかるかと思います。

名称 なりやすい年齢 症状 特徴
乳腺症 30代~40代(閉経前) 生理前の痛み・ハリ・しこり・乳頭からの分泌物 生理周期によって痛みが出る。生理サイクルの積み重ねで悪化していく。閉経後の発症数は急激に減る
乳腺炎 授乳中の女性 痛み・しこり・発熱・悪寒 授乳中や授乳後に発症。しこりは、乳がんのしこりと比較すると、押すと動くものが多い。悪寒や発熱など風邪のような症状も見られる。
乳腺線維腺腫 10代後半~40代 しこり しこりはころころしており、触るとよく動く。特に治療は必要なく、基本的に閉経後にはしぼむ。
乳がん 40代後半(但し、最近は食生活の変化もあり、20代での発症も見られる) しこり・乳頭からの分泌物 痛みを伴わないことが多い。しこりは、かたく動きがない。
乳頭からの分泌物に血が混ざることもある。また、乳房がひきつれる・へこむなどの変形が見られることもある

症状が発生しやすい年代こそ違いはあるものの、現在はその年齢よりも若く発症することも珍しくありません。

ただ、原因がある程度明確にわかるのが「乳腺炎」です。これは、ほぼ授乳が原因で起こる炎症であったり、傷口が感染することで起こるなど、他に比べると原因がはっきりしています。授乳中に発症した痛みやしこりは、乳腺炎をまず疑いましょう。

乳がん以外は良性腫瘍ですから(乳腺炎は炎症もあるのでちょっと違いますが)基本的に心配することはありません。

上記の症状に当てはまっていれば特に気にすることはないと思いますが、厄介なことに乳腺症であっても血液の混ざった分泌物が乳頭から出たり、乳がんでも痛みを伴うケースもあるので絶対に大丈夫とは言い切れません。

「単なる症状」と「病気」では全く違いますが、素人では判断することはできません。

しこりを見つけたり痛みを感じた場合は、自己判断せず、必ず専門医の診断を受けましょう!

乳腺に表れる症状や病気って、思ってたよりたくさんあるんだね。なんとなく乳がんしかないイメージだったけど、乳腺症とか乳腺線維腺腫とか…聞いたことないものばっかり。

こんだけ多岐に渡ってると、気がつかないだけで自分ももしかして乳腺の病気なんじゃないの?って思っちゃうところあるなぁ。

これって自分で「○○かも?」って見分ける方法とかあるのかな?全部しこりがあるから他の症状でしか判断できなかったり?

そうね、しこりがあるといってもそれぞれの病気(症状)でしこりの状態が違うケースが多いわ。

例えば乳がんだとしこりの他にくぼんだ感じになるそうよ。乳腺症のしこりは平たく、左右で同じような形が出来るケースが多いわ。乳腺線維腺腫は境界がはっきりしていて、しこりが動きやすいのが特徴。

どれもタイプが違うわけね。

でもそれぞれの違いは実際自分で目でみてみたり、触ったり比較しないとわからないケースが多いと思うわ。心配なら病院へ!これが一番よ。

無関係ではない!?乳腺症と乳がんの関係!

乳腺症と診断された人が一番心配する点は「癌化」するか否かだと思います。

乳腺症の症状としてある「しこり」。どうしてもおっぱいにしこりがあると「乳がんになってしまうのでは?」という不安が出てしまいますよね。

そこで、このトピックでは乳腺症と乳がんの関わりについて解説したいと思います。

基本的に乳腺症が乳がんになることはない

基本的に乳腺症の症状として生まれたしこりが乳がんに変化する…ということはありません。

ですので、病院で専門家である医師から「乳腺症である」と判断されたのであれば乳がんの心配はしなくても大丈夫なんです。

ただし、乳腺症でしこりができている方は乳がんになる確率が乳腺症になったことがない方に比べると2倍~5倍である、というデータもあります。

乳腺症だから絶対に大丈夫だとは思わず、乳がんが発症しないように定期的な検査を行うことが重要と言えるでしょう。

避けたいのは、乳腺症により乳がんの発見を遅らせること

実は本当に怖いのは、乳腺症の症状により乳がんに気づかない、見つけられないということです。

「乳腺症だから乳がんになる」「乳腺症が乳がんに変わる」というわけではありません。乳腺症は良性の「症状」であり、乳がんは悪性の「腫瘍」で全く違います。

ただし、乳腺症になると、乳腺が鬱血して硬くなる為、エコーやマンモグラフィーなどでは乳ガンのしこりを見つけにくくしてしまうことがあります。

つまり、「乳腺症が乳がんになる」のではなく、「乳腺症であるが故に、乳がんの発見を遅らせてしまうこと」が最も怖いのです。

乳腺症の症状に対し、乳がんは痛みに気づかないまま進行していることが多く、触ってみてしこりに気づくことが多いです。乳頭からの分泌物には、血が混ざることもあります。

ちょっとした症状やしこりを見逃さない為にも、日頃から乳がんのセルフチェックを行うことは大事ですし、年に1度は、医師による触診や画像診断という定期検診を受けましょう。

乳腺症=乳がんになりやすいと断言しているわけではないけれど、もしかしたらちょっと確率は高めかもしれないわ。

とはいえ基本的に乳腺症であればそれががん化することはないから安心してちょうだい。

一番心配なのが、乳腺症と診断されたけれど実は乳がんだったり、乳がんを見逃していたケースね。

乳腺症になったら念のため、半年~1年に一度はきちんと検診を受けることをオススメするわ。自覚症状があれば保険適用もされるみたいよ。

乳腺症にならない為に!生活習慣や食べ物で予防しよう

乳腺症に限らず、どのような病気も同じですが、100%防ぐことのできる予防法はありません。

しかし、日頃から気を付けることで、発症「率」を低くすることは可能ですし、早期発見することが可能です。

しこりを見つけると「乳腺症」か「乳がん」なのか、素人では判断がつきませんが、どちらであっても早い段階で症状や病と向き合うことができるのです。

食事に気を付け、生活リズムを整えることが鍵!

乳腺症を防ぐ上で、大切なのはホルモンバランスを整えることですから、出来る限りの規則正しい生活を心がけましょう。

良質な睡眠は、ホルモンの分泌を良くし、ホルモンバランスも整えてくれます。ぐっすり眠れる時間を作り、ホルモン分泌を促しましょう。

食事に気を付けることも大事です。脂肪を摂取すると、乳腺を詰まらせてしまうなど大きく影響を与えてしまうので脂肪の摂取は控えましょう。

また、カフェインの摂取も自律神経に影響を与えてしまうので、摂取し過ぎには注意が必要です。

逆に、積極的に摂取して欲しいのはヨードです。ヨードは主に海藻に多く含まれている成分で、エストロゲンの分泌を減らし、乳腺への影響を抑える効果があるとされています。

豆類に含まれる大豆イソフラボンや、アーモンド等に含まれるビタミンEも女性ホルモンのバランスを整える働きがありますので積極的に摂取しましょう。

下記に控えたい成分、摂取したい成分をまとめてみました。

摂取したい成分 控えたい成分
ヨード・イソフラボン・ビタミンEなど アルコール・脂肪・カフェインなど

上記の成分を頭にいれつつ、バランスの良い食事をとることが大事です。「○○だけ摂取」という極端な食事はやめましょう。

セルフチェックで早期発見!月に1度がベスト

食べ物や生活習慣以外で出来ることといれば、やはりセルフチェック。

乳がんはセルフチェックで見つけやすい病気とはいえ、そのやり方がわからなければ見逃してしまう可能性が十分にあります。
乳癌セルフチェックのやり方
こちらの画像のように、鏡の前でまずおかしな形になっていないか、くぼみができていないかなどをチェック。

次は実際に触って、変な感触や違和感がないか、しこりがないかをチェックします。乳首から分泌液などが出ていないかもチェックしてくださいね。

がんはリンパから転移していきますので、脇の下の大きなリンパの感触もしっかりとチェックしましょう。しこりがあると要注意!

月経がある方であれば、毎月の月経終了後4~7日後に1回、既に閉経している方は毎月○日といったようにセルフチェックを行う日を決めて、月に1回程度の頻度で行いましょう。

不調が早い時期にわかれば対処も取りやすいので、自分の身体を守るためにもオススメです。

食べ物でホルモンバランスを整えてあげることが大切なんですね。

確かに暴飲暴食していたら身体の調子が悪くなってしまいますから、ホルモンバランスも悪くなるのは容易に想像がつきます。

セルフチェックも重要ですね。興味はあったんですが具体的なやり方って意外とわからないので…。きちんと正しい方法を知って病気の早期発見に繋げたいですよね。

あとはストレスでしょうか?ストレスは女性ホルモンの働きを悪くするらしいので、そこも気をつけたいところですね。

怖い病ではない!しかし発症後のケアが重要になる乳腺症

乳腺症について説明してきましたが、乳腺症は決して怖い病ではありません。しかし、気を付けるべきポイントはありますので、そのポイントをまとめておきます。

  • 自己診断はNG!必ず医師による診察を受ける
  • ホルモンバランスを整えるような生活を心掛けることで、予防・治療することが可能
  • 乳腺症により、悪性腫瘍の発見を遅らせてしまう可能性もある(セルフチェックや定期検診が重要!)

本文内に記した乳腺症の症状は、あくまでも他の病気との違いの「目安」です。

くどいようですが、自己診断はせず、痛みを感じたりしこりを見つけたら専門外来(乳腺外来等)を受診しましょう。

乳がんは早期発見をすれば十分に治療が可能です。自分の大切な身体を守るためにも、乳腺症でもなくとも定期的なセルフチェックや検診は行っておきたいですね。

乳腺症は発症する年齢は閉経近くになってからということもあって、若い女性であれば基本的に気にすることはないわ。

ただし、若いからといって必ず発生しないとは言えないし、若いゆえに乳腺の過剰な発達によってこういった症状が出てくることも考えられるの。

だから「自分は大丈夫」と思わずに、検診まではいかなくてもセルフチェックをしっかりとしておくといいわ。

お風呂に入るときに形を見たり、しこりがないか触るくらいでも十分よ。普段からバストアップのためにマッサージを行っている人ほど違和感に気づきやすいかもしれないわね。

バストの形を美しく保つことも大切だけど、病気になってないかという視点からでもバストをケアしてあげてね。