生理前に出てくる胸の張り…これってPMS?もしかして病気?

2016/08/24

生理前になると胸の張りが気になっていませんか?人によっては痛みを伴う事もあるでしょう。これは多くの女性が感じる症状で、月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)と呼ばれています。

PMSの症状はホルモンバランスの変化が原因と言われており、生理が来るとその症状は治まるのが特徴です。

PMSという言葉が知られるようになったのは、最近のことなので知らないという人もいますよね。けれど、PMSを知ることでツライ症状が軽減されたり、婦人病との区別がつけやすくなったりします。

そこで、今回はこのPMSについて詳しく説明するとともに、他の病気との見分け方や上手な付き合い方について紹介しますよ。

もしかして月経前症候群(PMS)?気になる症状をチェック

女性特有の症状であるPMS、具体的にはどんな症状があるのでしょうか?身体的な症状と精神的な症状を以下で紹介します。まずは身体的な症状の例になります。

  • 乳房痛・張り
  • 下腹部痛
  • 肌荒れ
  • 頭痛
  • 食欲増進又は減退
  • 発熱
  • 手足のむくみ
  • 肩こり
  • 腰痛
  • 貧血・めまい
  • 眠気
  • 便秘
  • 体臭の変化

次に精神的な症状の例になります。

  • イライラ
  • 無気力
  • 涙もろくなる
  • 憂鬱になる
  • 集中力がなくなる

これらの症状の感じ方は人それぞれとなっています。全く感じない人もいれば、仕事を休まなければならないほど症状が重たい人もいるのです。これらの症状は、実は妊娠初期にも起こります。

そこでPMSについて紹介する前に、妊娠を希望している人や妊娠の可能性がある人は、まずは妊娠していないのかチェックしてみましょう。

妊娠検査薬ですぐに判明!

普段は先に紹介した症状がないのに、今回は胸の張りがある、イライラする、眠気がヒドイ、吐き気がする、など症状があれば、痛みを抑えるにはどうしたら良いのか、様々な記事をチェックしたくなりますよね。

実はこれらの症状には妊娠初期である可能性もあります。いわゆる「つわり」です。基礎体温をつけている人であれば高温期が2週間以上続くようなら妊娠の可能性があると言われています。

生理予定日の1週間後にはドゥーテストなどの妊娠検査薬でチェックができますので、基礎体温をつけていない人は、妊娠検査薬を利用すると安心ですね。

妊娠の可能性はないという人であれば、PMSの可能性が高くなります。そこでPMSの症状がどんなもので、いつ頃起こるのかを詳しく見ていきましょう。

月経前症候群(PMS)にはいろんな症状があるのですね。胸の張りや下腹部痛などの身体的な症状やイライラ、憂鬱などの精神的な症状まであるのだそうです。

これらの症状って、妊娠初期の症状とも似ているのだそうです。だから、妊娠の可能性がある場合は、PMSを疑いつつ、妊娠のチェックもしてみると良いのですね。

胸が張るのは毎月のホルモンバランスの変化が影響!

上記のような「胸が張る」等の症状が起こるPMSは、ホルモンバランスが関係していることが分かっています。では、ホルモンバランスがどのように影響しているのか紹介しますね。

生理に関わる2つのホルモンとPMSの関係

女性の生理の周期は、月経期(生理)、卵胞期、排卵期、黄体期の4つに分かれています。

この生理周期に合わせて、女性ホルモンのバランスが変化して、心や体にも変化をもたらしているのです。生理に関わる女性ホルモンと言えば以下の2種類ですね。

  • エストロゲン
  • プロゲステロン

女性の生理周期を28日とすると、生理が始まってから約14日後に排卵があります。この排卵を境にエストロゲンの分泌が減少し、プロゲステロンの分泌が増加します。そして妊娠が成立しなかった場合にはプロゲステロンは急激に減少していきます。

生理前の胸の張りは、このプロゲステロンの分泌によって乳腺が刺激を受けているからなのです。

つまり胸の張りなどのPMSは、排卵後の黄体期に女性ホルモンによって引き起こされているのです。

タナカコーポレーション株式会社によると、ホルモンの分泌量と生理周期は下記のグラフのようになっています。

ホルモンの分泌量と生理周期

月経前症候群の診断基準

世の中には様々な症候群がありますが、それぞれ診断の基準というモノがあります。月経前症候群にも診断の基準がありまして、下記のように定めています。

先に述べた身体的症状や精神的症状のどれか一つ以上が過去3回の生理時に、生理開始前5日間のうちに現れたかが基準になります。そして、黄体期に現れるのが特徴となっていますので、生理開始4日以内に症状が軽くなり、生理周期13日目までに症状が現れないことも基準となりますよ。

知っていると気が楽になる!生理が始まるとPMSは終わる

PMSは排卵後~生理開始頃までの黄体期に胸が張る、痛むなどの症状を言います。そのため、生理が始まると黄体期を過ぎるのでPMSの症状は軽くなる、あるいは無くなるのです。胸の張りが気になるという人は、生理周期を計算してみるといつ胸の張りが出てくるのか予想できるので気が楽になりますね。
生理周期にあわせて、エストロゲンやプロゲステロンという女性ホルモンのバランスが変化しているんだって。そして、その女性ホルモンのバランスによって女性の心や体にも変化があるんだって!

排卵後~生理開始頃までの黄体期がPMSの症状が現れやすいんだよね。生理周期と関係して心身の不調がある場合は、PMSの可能性が高いんだって。

実践しよう!PMSを上手に乗り切る方法

PMSは生理周期ごとに繰り返し起こるので、自分の生理周期を知り、症状を自覚するだけでも原因が分かりPMSの症状が軽減することもあります。

けれど、PMSの症状を自覚しても軽減できない場合もありますよね。そこでPMSを上手に乗り切る方法を紹介します。

生理前は自分に優しく!

生理前はとにかく体調を崩しやすいもの。できる限り無理をしないようにしましょう。激しい運動やハードな仕事、飲み会は避けて、家でゆっくりとくつろぐ時間を作るといいですね。少し長めのお風呂に浸かったり、アロマオイルでリラックスしたりしましょう。

また、精神的にマイナス思考になりがちなので、重要な決定は出来るだけ避け、考え込まないようにしましょう。十分な睡眠や規則正しい生活も大切ですね。

それでもつらい時は婦人科へ

以前は我慢できていたけれど、最近特にPMSがつらくなってきた、など年齢や環境によってPMSの症状も変化します。そんな時は我慢せずに婦人科を受診しましょう。

PMSで婦人科を受診する時には、まずは電話でPMSについて診てもらえるのか確認しておくとスムーズです。PMSについて積極的に治療してもらえるところへ来院すると安心です。

来院する際には月経周期やどのようなタイミングで、どのような症状が出るのかが重要になりますので、そういったデータを普段からメモしておくと診察もすんなりと終わりますね。

症状緩和には低用量ピルがオススメ

症状緩和に役立つ低用量ピルについて、創価大学から引用して紹介します。

ピルは女性ホルモンのうち卵胞ホルモンと黄体ホルモンを少量含んだお薬です。ピルを服用すると、その間排卵がストップし、日頃卵巣から分泌される女性ホルモンのレベルが低下します。

ピルがPMSの全ての人に、あるいはPMSの全ての症状に効果を発揮するわけではありませんが、ピルを服用することによりPMSの特に身体症状のかなりの部分が軽減あるいは消失します。
引用元:女の子のからだについて|創価大学

日本ではピルは処方箋がなければ入手できませんので、婦人科を受診して診察と説明を受けてから使用する事になります。症状緩和を目指すなら、やはり婦人科の受診がポイントとなりますね。

PMSには漢方も効果的!

ピルなどの西洋薬と異なり即効性は少ないですが、PMSのように心身のバランスが不安定になり様々な症状がからみあうような病には漢方が適している場合があります。根本的な治癒力を高める上でも試してみる価値はありますよ。PMSに有効な漢方は以下が挙げられます。

  • 加味逍遥散(かみしょうようさん)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

漢方は体質によって飲む種類を変える必要がありますので漢方外来に行き、医師や薬剤師に相談して自分に合った漢方を処方してもらいましょう。もちろん病院に行くと保険適用となりますよ。

慎重になりすぎないで!鎮痛薬や向精神薬も有効

PMSによる痛みや精神的な症状が強い場合には、対症療法として鎮痛薬や向精神薬が有効なこともあります。

鎮痛剤が効かなくなる事を心配して、痛くても我慢する方が多いですが、適量を適切に使用すれば問題ありません。

万一、鎮痛剤が効かなくなるようであれば、迷わず婦人科を受診しましょう。

精神症状が耐えられない!PMDDの可能性

また、特に精神症状が重いPMSを「月経前不快気分障害(PMDD)」と呼ぶ事があります。これは生理前にだけ起こる鬱病のようなもので、生理開始とともに症状が軽減します。PMDDは薬での治療が有効であるといわれています。

いづれにしても耐えられないくらいの痛みや精神的苦痛がある場合には早めに医師の診察を受けましょう。

忘れてはならないのが「食生活の改善」

薬に頼らず毎日の食生活を見直す事で、体質改善を図る方法もあります。病院に行くにしても自力で治すにしても、ぜひ取り入れたいのは食生活の改善です。PMSを軽減する食物と言えば、「ビタミンB6を多く含んでいるもの」や「カルシウムやマグネシウムを多く含んでいるもの」が挙げられます。

ビタミンB6は精神を安定させる働きがあるセロトニンの合成に必要な栄養素なので、積極的に摂りたいですね。具体的には以下の食物があります。

  • カツオ
  • サンマ
  • 若鶏
  • バナナ
  • ピスタチオ
  • イモ
  • 玄米など

カルシウムやマグネシウムを多く含んでいるものには、具体的には以下の食物があります。

  • ごま
  • アーモンド
  • 大豆
  • 小魚
  • チーズ
  • ひじき等

また、PMSの時期に摂取しない方が良い食物としては、アルコール類、カフェイン、チョコレート、スナック菓子などです。

イライラやストレスからついつい摂取しがちな物ですが、PMSの緩和のためには逆効果なのです。

PMSを良くするにはいろんな方法があるんだよね。生理前にはゆとりのある生活を送ったり、すぐに症状緩和したいならピルや鎮痛薬などの薬もあるんだよね。

体質改善には漢方や食生活の改善があるみたいだけど、食生活の改善って難しいんだよね。何か良い方法ってないの?教えてよ―。

PMSを軽減する食物としてビタミンB6があるのよ。ビタミンB6には、かつお、まぐろ、鮭、サンマなどの魚類が挙げられているけど、にんにくや唐辛子にも多く含まれているのよ。だから、魚類のペペロンチーノなんていかがかしら。

他には、海苔にもビタミンB6は多く含まれているから、おにぎりでも手軽に摂取できるのよ。

生理が来ても痛みが続く!それって病気のサインかも?

ここまで読んで、生理前の不快症状を全てPMSだと思うのは危険ですよ。実はPMSの症状と似ているけれど違う、本当の病気が潜んでいることもあるのです。ここでは、PMSとは異なる婦人病の症状について説明していきます。以下の症状があれば要注意ですよ。

  • 日常生活に支障をきたすほどの強い痛み
  • 生理が終わっても痛みが続く
  • 片側の胸だけが張る
  • 部分的に硬いしこりがある
  • 乳頭から分泌液が出る

こうした場合には病気を疑う必要がありますので、婦人科の受診をおススメします。

繰り返しになりますが、PMSの症状は生理が来れば治るのです。

そのため、生理が来ても治まらない場合は婦人科の受診が必要だと考えてくださいね。参考までに具体的な病名を紹介しておきます。

あなたは大丈夫?女性の約10%が患う子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮以外の場所(卵巣や膣・直腸など)に子宮内膜ができる病気です。腫瘤を形成して癒着し、下腹部痛や腰痛、性交痛を起こします。

女性の約10%が子宮内膜症になると言われており、比較的出産経験の無い女性に多く見られます。下腹部痛や腰痛を普通のPMSや生理痛だと思って我慢している人は一度疑ってみてください。

硬いしこりがいくつもある!乳腺症の特徴

乳がんとは異なり良性のしこりができる疾患です。触るとわかるほどのしこりがいくつもできるのが特徴です。女性ホルモンの分泌によってしこりが大きくなったり小さくなったりします。

生理前に胸が張った時に、しこりのようなものを感じたら乳腺症の可能性があります。その場合は念のため乳がんも含めた検査を受けてみましょう。

下腹部痛や腰痛が気になる!それなら卵巣のう腫の可能性

卵巣にできる腫瘍です。症状としては下腹部痛や腰痛がありますが、生理痛と見分けるのが難しく、ある程度の大きさになるまでは自覚症状がほとんどないと言ってもいいでしょう。悪性の場合もありますので、定期的な検診が重要ですよ。

生理になってもPMSの症状が治らなかったら、病気を疑う必要があるのですね。子宮内膜症、乳腺症、卵巣のう腫等、婦人病の可能性があるのだそうです。症状が軽いうちに受診しておきたいですね。

婦人病の早期発見のためには、定期的な検診も大切だそうです。中には自覚症状がない病気もありますから、やっぱり検診は重要なのですね。

これで納得!生理周期を知れば胸の張りを軽減できる

これまでのことをまとめると、胸の張りには2つの女性ホルモンバランスの変化が関係していることが分かりましたね。2つの女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンは生理周期に合わせて増減し、バランスが悪くなると、胸が張る、頭痛、イライラ、憂鬱など心身に様々な影響が出てくるのです。

生理痛の症状にも個人差があるように、PMSも人によって様々な症状があるのです。まずは自分の身体の状態を良く知ること、そして万が一の婦人病を早めに発見できるよう、自分の体調には常に気を付けて無理のない生活を心がけましょう。自分のカラダからのサインを見逃さないようにしてくださいね。

生理前になると出てくる胸の張り、原因は分かっていただけたかしら。

胸の張りやその他の症状が「今回初めて」という場合は、妊娠の可能性も挙げられるのよ。そして、妊娠の可能性はないという言う場合は、PMSが挙げられるのよ。PMSでは過去3回の生理時に、生理開始前5日間のうちに現れ、生理が始まると症状が緩和していくのが特徴ですわ。

PMSの症状も人によって違うから一概には言えないけど、不調に感じたら体温を測ってみたり、婦人科を受診してみたり、食生活を改善してみたり、休息をとってみたり、できることはたくさんあるのよ。ムリをしないことが大切ですわ。

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